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いつも通りじゃない 2 ページ10

『っ…………』



座学の授業中。
Aは眠気のようなふわふわした感覚と闘っていた。
板書を写そうと手元に目線を落とすとそのまま瞼も降りそうになる。



(昨日は休んでいたのに、何でだろう?)



ふと黒板を見ると、今まさにAが写していた部分の解説が終わり次々と消されていく。
授業が終わったら兵助に見せてもらおう、と諦めると教師が突然Aを名指しした。



「A、さっきの説明聞いてたか?」

『すみません……』

「昨日は兵助、今日はA、か。
……もう五年生なのだから、言われなくても授業には集中するように。」



すみません、ともう一度言うと授業は再開された。
兵助が昨日どうしたのか?と思いつつ、注意されたばかりなのだからと授業に集中する。
終業の鐘が鳴り、終礼を終えて教師が出ていくとAは大きく脱力した。



『兵助ぇ……』

兵「写しきれなかったんだろう?いいよ、ほら。」

『ありがとう〜!後で豆腐あげる!』



Aに便乗した勘右衛門まで一緒になって写しはじめる。



『勘ちゃんだって、いつも板書写してないのに先生から注意されないってどういう事なの……』

勘「写すの間に合わないな〜って時は、潔く諦めて先生の目を見て授業を聞くようにしてるからな!」

兵「器用に注意を躱してるって事だな。
……それにしても、Aが注意されるなんて珍しいな。やっぱり、まだ体調悪いんじゃ?」

『大丈夫って言ってるじゃん〜……』



そうは返すものの、眠気は酷い、体が重い、時々突き刺すような腹痛が襲う……等々、我慢出来ない訳では無いが確実に集中力を欠いているのはA自身が感じている事だった。
だからと言って同級生や先輩に相談できるものでも無い。
Aに出来るのは、たとえ周りに無理をしているように見えたとしても気丈に振る舞うことだった。

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まーぶりん(プロフ) - この作品とても面白くて、何回も読ませていただいています!続き楽しみにしています!更新頑張って下さい✨ (2021年11月21日 15時) (レス) @page15 id: 045921842f (このIDを非表示/違反報告)
obipurei(プロフ) - こまごまと。さん» 楽しみにしてます!頑張ってください! (2020年2月26日 17時) (レス) id: 186218a2f3 (このIDを非表示/違反報告)
こまごまと。(プロフ) - obipureiさん» コメントありがとうございます。何度も書き直しをしているので更新はもう少し時間がかかりそうです。次の話も見てもらえると幸いです! (2020年2月26日 7時) (レス) id: 63804f2e9e (このIDを非表示/違反報告)
obipurei(プロフ) - おもしろいです!もう更新はされないのですか? (2020年2月24日 23時) (レス) id: 186218a2f3 (このIDを非表示/違反報告)
空桜(プロフ) - 続き楽しみです(*´-`) (2020年2月9日 3時) (レス) id: e5333279ca (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:こまごまと。 | 作成日時:2019年10月14日 13時

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