話し合い 2 ページ7
『……シナ先生、』
シ「何かしら?」
『木下先生と私だけで話すのは駄目でしょうか?』
シ「えぇ……駄目ではないけれど、私が居た方が……」
誰よりも先に沈黙を破ったのはAだった。
木「Aもそう言っていますし、担任と生徒の二者面談という事にしてもらえませんか?」
シ「そうですね……午後の授業の準備もあるので、私は退室させていただきますね」
木「……A、今後についてだが」
二人だけになり、ようやく話が進み始めた。
木「……山本シナ先生は、くの一教室へ籍を移したらどうかと話しておられる。」
『っ、待ってください!私は……それでは駄目なんです』
自分の知らないところで、自分に関わる話が勝手に進められている。
何か怒りに近いような複雑な感情がふつふつとAの中に湧いてきた。
だが激昂する気にもなれない。
「何だか感情がとっ散らかっている」と妙に客観的に自分を見直すと深く呼吸をした。
『……幼いなりに、忍術学園へ入学すると決めた時からいつかこの日が来ると覚悟していました。
思っていたよりも動揺しているようですが、志しは折れていません。だから……』
木「……忍たまとして、卒業しなさい。」
『は、』
木「志し半ばで退学していった奴らの分も努力して、お前は忍者になるべきだ。」
『あ、あの?』
先程までの重々しい雰囲気が一転して軽くなる。
どれだけ長いこと話し合いをするのかと構えていたAは間抜けにも口をぽかりと開けるのだった。
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まーぶりん(プロフ) - この作品とても面白くて、何回も読ませていただいています!続き楽しみにしています!更新頑張って下さい✨ (2021年11月21日 15時) (レス) @page15 id: 045921842f (このIDを非表示/違反報告)
obipurei(プロフ) - こまごまと。さん» 楽しみにしてます!頑張ってください! (2020年2月26日 17時) (レス) id: 186218a2f3 (このIDを非表示/違反報告)
こまごまと。(プロフ) - obipureiさん» コメントありがとうございます。何度も書き直しをしているので更新はもう少し時間がかかりそうです。次の話も見てもらえると幸いです! (2020年2月26日 7時) (レス) id: 63804f2e9e (このIDを非表示/違反報告)
obipurei(プロフ) - おもしろいです!もう更新はされないのですか? (2020年2月24日 23時) (レス) id: 186218a2f3 (このIDを非表示/違反報告)
空桜(プロフ) - 続き楽しみです(*´-`) (2020年2月9日 3時) (レス) id: e5333279ca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こまごまと。 | 作成日時:2019年10月14日 13時