【忍たま】あこがれ 弐

最終日前夜 1 ページ12

八「結局、明日か」

勘「そうだなぁ」

『明日しか無いねぇ』



連休最終日の前夜。
打ち合わせでもしたかのように廊下でばったりと出会った三人は立ち話をしていた。



『別にね、授業が始まるのが嫌とかじゃないんだけど…分かる？このなんとも言えない気持ち。』

勘「あぁ分かる分かる。年々増してくよな、このなんとも言えない気持ち。」

八「なんとも言えない気持ちに隠れて、休みがもう一ヶ月くらいあれば…って思っちゃうんだよな」

『「分かる分かる」』



「いや、分かんねーよ」、「…夜は静かに」と文次郎と長次が通り過ぎていく。
二人とも宿題なのか自主学習なのか、連休だというのに一日の半分以上は図書室か自室に篭って勉強をしているらしい。

自分達の一年後を垣間見た三人はぞっとした。



『ねっ？一年後は連休なのにああなっちゃうの。それが寂しいからみんなで出掛けようって話でしょ！？』

八･勘「いきなり話が飛躍しすぎだろう」



「勉強漬けの連休、嫌〜」と三人がガタガタ震えているとようやく風呂から上がってきた兵助、三郎、雷蔵も加わった。



兵「まあ、立ち話もなんだし八左ヱ門の部屋へどうぞ」

雷「お茶もあるよ」

八「おー…って、俺の部屋かよ！お茶は無いぞ！」

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