ごめんね ページ23
ルルスのラボに、手を繋いで入ると
其処にはいろはさんが椅子に座っていた
いろは「あ、ルル、ス………って、Aさん……」
ル「いろは、Aが感情が無いなんてことは絶対に無い、俺が断言する」
私の事を見止めたいろはさんは目付きを鋭くするが、それに負けずルルスも、私を護るように目つきを変えていろはさんを睨む
いろは「っ……!でも、泣けないのは事実です」
ル「Aは泣いた
怖がっていた
悲しんでいた
苦しんでいた
其れだけで理由は十分なはずだ」
ルルスは後ろに隠していた私を前に出して
肩を引き寄せる
『……!!』
『いろはさん、私、あなたと、あまりまだお話とか、全然出来てませんけど……でも
友達になりたい、とは、思ってます』
都合のいい女だと、笑われるかもしれない
けれど、私は嘘をついた覚えはない
其れが私なら、
貫けばいい
そんな私を
____
『友達になりたい、とは、思ってます』
そういった彼女の目は
前見た感情のない
濁った色はしてなくて
きちんとした、翡翠色をしていた
さっきは自分の事を、自分で言わずにルルスに言わせてたくせに
でも……
いろは「…………………………
私達は
出会い方を間違えたのかもしれませんね」
『そうかも、しれませんね……』
互いに好きな人が同じでなければ
もう少し先で出会えていたら
私達は
最初から友達だったかもしれないのに
でも
『【もしも】の話をしてもつまらないですよ』
彼女の笑った顔は、このとき始めてみた
野に咲くアリッサムのように
彼女の周りは、白く、清く
美しかった。
________
ル「A」
『なに?』
ル「自分のラボに行かなくていいのか」
『私の本業はルルス様の補佐ですよ』
最近の彼女は、よく笑うようになった
その分
ル「余計にお前に惚れるよ……」
フラスコを持ったままのAの腰を引き寄せて
抱きしめた
『へ…?』
ル「A」
『な、なに!?』
ル「俺と_______」
近くにあった小さな箱を手に取った。
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作者名:Dream | 作成日時:2018年8月24日 17時