−2−痴情の縺れで100回死んだ女【呪術廻戦】

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翌日。観たかった映画も無事観れて、少しショッピングもした帰り道のことだった。




「あ、ちょうどいい所にいんじゃねぇか」

「A、今すぐ逃げて悟を呼ぶんだ。ウッカリで殺してしまった場合の後始末を押し付けたいから」

『了解っす！』

「オイ殺す前提で話進めんな」




「別にオマエらをどうこうするつもりはねぇよ」と首を横に振られ、渋々携帯をしまう。じゃあどうするつもりなんだよ。




「用事が無いなら私達は帰るけど。あいにく暇じゃないんでね」

「元々Aにしか用はねぇ。ガキはさっさと帰りな」

「オマエみたいな奴とAを2人きりにさせるワケないだろう」




絶対行かせないという感じで強く腕を引かれ、死因1位と3位がバチバチと火花を散らしている。頼むからここで争ってくれるなよ。ここで争われたらメンツ的に私殺される気がするから。



先に折れたのは意外にも甚爾くんで、「分ーったよ。1人増えたところでどうせ変わんねぇし」と私達をどこかへ連れて行き始めた。せめて行き先は伝えろよ。









＿＿＿＿＿えー、現在地:少しボロいアパートの前。もっと大雑把に言えば埼玉県。どこか察してしまい目が死んだ私とは反対に、「ここは？」と訝しげな視線で傑くんが甚爾くんを見る。事情を知らん奴からすりゃ、そういう反応になるわな。言うて私も今回の人生ではまだ知らん奴の分類に入るワケだけど。




「あー、俺ん家」

「はぁ……。で、何故ここに呼んだんだい？」




疑問を隠そうともせず直球で尋ねる傑くんを横目に、私は小さく天を仰いだ。いや可笑しいとは思ってたよ？なんか見覚えある通り道だなーって思ってたし。たまたまかと思ってたけど、ここまで来ると言い逃れできねぇ。何で突然ここに来たんだろ…？



そーいや、以前津美紀ちゃんが最近はよく帰ってくるようになったって言ってたな。それで、私がこのルーティンを止めようって伝えた途端めちゃくちゃ駄々捏ねられたからハッキリと覚えてる。



となると甚爾くんが連れてきた理由は、ズバリ紹介の為だろう。なるほどなるほど……私めんどいから帰ってもいい？(駄目)

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