−2−痴情の縺れで100回死んだ女【呪術廻戦】

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このままでは第2ラウンドに突入しかねないので、傑くんの袖をクイクイと小さく引っ張る。不思議そうに振り向いた彼を上目遣いで見上げ、困っているような表情で口を開いた。




『あ、あのね傑くん。今回の件は見逃してくれない…かな？いつも助けてもらってる分、たまには私も役に立ちたくて…』




うっっわ、我ながらなんて気持ち悪い行動してんだ。キッッッショ！！！あざといフリして逆ナンしてた女のコの真似しただけなのに。


ちなみに訳をつけるとすれば、『今回の件は見逃してほしいな。この機会にお金大量に稼いどきたいし』である。なんか甚爾くんにクズさが似てきたな。悲しい。



だが、普段上目遣いなんてやらない分効果はテキメンだったらしく。正面から攻撃を受けた傑くんと知らん間にさっきの流れ弾を食らった五条くんは、面白いくらいピシッと石のように固まった。私五条くんには何もしてないんだが。




『おぉーい？すーぐーるーくーん？ごーじょーくーん？』

「ハッ………！」

「こ、今回だけだからね」




ようやく思考が戻ってきたのか、微かに顔を赤らめて上下に首を振る2人。よし、一件落着…っと。



軽く息を吐いて甚爾くんの方を向くと、心なしか引いた表情で私を見ていて。は？？？




「オマエやべぇな」

『何が？？？』




若干甚爾くんと心の距離が開いた気がする。何で？？？




「そんじゃ、邪魔者もいなくなったことだし競馬に行くか」

『いやその前に理子ちゃんの手続きを』

「ンなもん後回しでいいだろ」

『良くな……待て待て待て待てちょっと待てぇい！！』




誘拐だ！！誘拐されるぅうう！！と悲鳴を上げても、誰も助けに来なかった。そうだった、最強2人はさっき私が沈めたもんな。でも理子ちゃん達は沈めてないのに…とそちらを向くと、顔を真っ赤にして固まっている。何でだよ！！何っっでなんだよ！！！！私は傑くんしか狙ってなかったのに！！！！！！









(競馬で稼いだ後パチンコでストレス発散に消費したので、プラマイはほぼゼロだった)

(泣いた)

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