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現実での出来事だとわかったアオイは興奮気味にしのぶへAが目覚めた事を報告に行った。

回診が終わってしばらく談笑していた彼女達に



ア「しのぶさま、あの、あの!」


し「どうしました?アオイ」


ア「っ、Aさん、が!」





─目を覚ましましたっ!




その言葉と同時に炭治郎・善逸・伊之助は走り出した。

悲しみと憎悪の匂いを纏い、自責の念に苛まれていたAは目を覚ましたくないのではとしのぶから言われた。
起きる事を本人が拒否している事に彼等は少しばかり怒っていた。



伊「さよならも言わずに死ぬなんざ、この伊之助様が許さねぇぜ!だから起きろアホ!」



善「Aちゃん、俺もっと君の事が知りたいよ。それに君にも俺の事沢山知ってもらいたいんだ。結婚するためには必要だろう?…お願いだよぅ、早く、起きてくれよぉ」



先日完全回復した2人はAが眠り続ける間ずっと話しかけていた。
炭治郎は何も言わず、最悪な事態にならないよう祈りながら手を握った。
その際、Aの手にたくさんのマメがあり男の自分と同じくらい硬いことに心の臓がきゅうとなった。



炭(これだけ努力してきた君が、弱いわけないだろう?あの時だって一緒に山に入ってくれたじゃないか。俺はその姿に救われたんだよ。君は、強いよ)



いつかこの言葉を彼女に直接伝えたい。

神様、どうか彼女を助けてください──。

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作者名:アマネム | 作成日時:2023年10月14日 19時

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