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夕暮れ時、炭治郎達がしのぶに回診のため来てくれと言われ部屋を後にして数分後、木箱から目を覚ました禰豆子が出てきた。

周りをキョロキョロし、兄がいないことに気づくと少し落胆した。

その時わずかな音が禰豆子の耳に届いた。

布を擦るような音だ。

壁際のベッドを見るとそこには涙を流すAがいた。禰豆子はそろりと近寄り顔をのぞき込む。




ぱちりと目が合った。

涙で輝く藍鉄色の目は宝石のようで、禰豆子はその輝きに思わず手を伸ばした。






「…お姉ちゃん、がんばるからね」








禰豆子は泣きそうになった。

自身の頭に乗る兄よりも少し小さい手から怒り・悲しみ・希望・勇気。

そんな思いが伝わってきたから。



──それは、どこか兄に似ている気がした。




Aは自分の顔を覗き込む妹に手を伸ばした。

これもまだ夢なのだろうか。それでもいい、今はただその温もりを肌で感じていたかった。

禰豆子はそれに応えるように小さな手で握り返し、彼女の手に擦り寄った。












アオイはその光景に思わず持っていた洗濯物を落とした。
先日善逸の手足が元に戻り、伊之助が完全復活したが、彼女はまだ意識が戻らなかったから。

今見ているのは現実?

彼女は自分の頬を思い切り抓り




ア「し、しのぶさまーー!!!!!!!」

3→←おかえり



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作者名:アマネム | 作成日時:2023年10月14日 19時

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