夢オチ ページ20
「どういう状況なの、これ…」
「おいっ、あんま動くなって…」
息苦しくて目が覚めると目の前には白い壁。
と、斜め下に梅原の顔。
「ホント…なにもう、ドッキリ?」
「俺だって知らねぇよ…」
梅原に跨るように上に乗っている私の構図。
傍から見たら完全に騎○位。すまん!
「くっそ、部屋で寝てただけなのに。A、お前」
「違う違う私じゃないって!知らないよ!」
「ちょっ、マジ動くなって…っ!」
狭い空間。大人の男と女。
何も起きないはずもなく──。
と言ってもほんとに何も起こってない。
そして、少し下に見える梅原の耳が赤く染っているのに気づいた。
普段はあんなに下ネタでゲラゲラ笑う大魔王のくせに、こういう事には弱いのか?
「蓋がある訳でもないな〜…。ふんっ」
「…………………やわ」
「え?………ちょっと、ヤダ!」
腕を上にあげたのが悪かった。
下を見ると私の胸に梅原の顔が埋まっていた。最悪!!
「もう俺このままでもいいわ…」
「図に乗るなよ貴様っ!!ヒィッ!!!」
腰に腕を回されて身動きが取れない私を気にすることなく、梅原は顔をすりすりと擦りつけてくる。
「梅原、ここ出たら、覚えとけよ……っ」
「どうせ夢だろ?これ。俺はなーんにも悪いことしてないもん♡」
「クソが…」
さっきまで童貞みたいな反応してたくせに!
なんなんこいつ?
「もう……夢なら早く覚めてくれ…」
「A」
「ん………?!」
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作者名:アマネム | 作成日時:2023年9月11日 19時