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────結果は不発。
Aは黒い笑顔を浮かべた炭治郎に追い詰められていた。
「あれ…?炭治郎なんでここに居るの?」
Aは炭治郎とカナヲの為に恋柱のいう"きゅんきゅん"する場面を沢山作ってきた。
時には一緒に出かけるふりをして二人で行かせたり、座る時は隣同士にさせたり、またある時はあっちが可愛いって言っていただのかっこいいと言っていただのと振りまいた。
炭「随分楽しそうな事をしてるじゃないか。なあA」
「……へ?」
炭「俺を誤魔化そうなんて百年早いぞ」
「ご、誤魔化してなんか」
炭「忘れたのか?俺は鼻がいいんだ。人の嘘なんてすぐ分かる」
「………………あ」
炭治郎は気付いていた。
あの日、カナヲと談笑していた時に三人がいた事。
遮る物が無い庭は善逸の声がよく響く。視線を向ければAの背中を見つめる項垂れた黄色の背中と小さい黒の背中。
彼女が良からぬことを考えているなんてお見通しだった。
炭治郎は少し楽しませようと泳がせていたがAが自分とカナヲをくっつけようと直ぐに目の前から消え、避けるような行動が続いた事から堪忍袋の緒が切れたのだ。
炭「……で?楽しかったか?ん?」
「…………ス、スミマセンデシタ」
数段低い声にAは意気消沈。
笑顔で怒っている気配がしのぶと同じで顔面蒼白になった。
「で、でも、カナヲも炭治郎も二人とも一緒にいて楽しそうだったじゃん!」
炭「……ハァ…」
「な、何でため息つくの…」
炭治郎は額に手を当て深くため息を付いたあと、Aの目を見つめながら
炭「……カナヲとはAの事を話していたんだ」
「へ」
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ワト - 続きも楽しみにしています! (1月8日 15時) (レス) @page39 id: 2e5d7514a6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アマネム | 作成日時:2023年11月26日 22時