真面目に替え歌やってやる。 (ページ1)

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カラスノデイズ#日向Side#【カゲロウデイズ】ページ1

8月15日の午前10時半くらいのこと
天気がいい
病気になりそうなほど眩しい日差しの中
おれは埼玉でバレーしてた

「あれはスカイツリーかな」
はしゃぎ出すおれに君はため息をついた
あぁ、駆け出した俺のあとを追いかけて飛び込んでしまったのは
『森然高校体育館』

パッと通ったそのボール
おれは飛び上がりそれを打つ
手に伝わる感触と共に見えたのは
『頂の景色』
元気すぎる烏たち
おれと一緒に叫んでる
夏の水色掻き回すような蝉の音と共に叫んだ

十試合目が終わった後のバーベキューくらいのこと
今は何時？
もう夕方だ、宮城に帰らなくちゃいけないな
やけに五月蝿い蝉の声聞こえていた
「でもさぁ、少し不思議だな」
同じ公園で君と出会った日を思い出した
もう、今日は帰ろうか
道に抜けたとき何やら大きな音がおれらの耳に聞こえてきた

落下してきた烏らが
またぐんと空に飛び上がる
あんな風におれらももう一度空に飛んで見せるから
意味ありげな顔の猫
「がんばれよ」って笑ってる
おれの目の先、君の横顔
笑ってるような気がした

何度地面を這ったって
また空に飛び上がってやるさ
繰り返して何百回
もうとっくに気がついていたろ
こんなありえん話でも
おれらなら絶対飛べるって
「落ちた烏」何てもう言わせないぜ

パッと通ったそのボール
コートの真ん中打ち付ける
ガッツポーズと歓喜の叫びに
会場中がドッとどよめく
見たか無敵の大エース
コンクリート育ちの底力
烏の復活、古兵烏野再始動の未来へ

目を醒ました8月15日のコートの上
烏はまた東京オレンジコートの戦いの幕を開けてみせた―――