新事実 ページ40
･JM
……僕は、今日からパク･ジミンらしい。
もともと苗字はなかった。
施設で育ったし、そういうものだと思ってた。
TH｢…キムテヒョン……キムテヒョン……キムテヒョン……｣
さっきからテヒョンイが呪文のように唱えているのがテヒョンイの新しい名前。
キム･テヒョン。
新鮮だ。
採血が怖すぎて暴れていたテヒョンイ。
Aさんにどーどーってされながら半泣きでしがみついてたのを思い出すと面白くて笑える。
僕はというと、まあ、怖かったしちょっとチクッとしたけど大丈夫だった。
えらいね、ってAさんになでなでして貰ったし。
他の身体検査も難なく終わった。
他人と話すのはまだ慣れなくて全部Aさんと話してくれていた。
話せるようにならなきゃ、だめだよね……。
今はAさんがアレルギー検査の結果だけでも受け取るために受付で、病院の人と話している。
Aさんはイ･Aって言ってたな。
僕らは家族じゃない。
だけど、養って養われる関係。
普通じゃないことは分かってる。
十分。
｢おまたせー！アレルギー検査結果貰ってきた！これで、心置き無く料理を振る舞えるよ。｣
ニコニコの笑顔でそう言う。
TH｢やった、｣
食いしん坊のテヒョンイはぐっと拳に力を入れて喜んでる。
｢他の結果は明日に届くそうだ。いい結果だといいんだけどね……｣
TH｢俺、元気だし大丈夫。｣
JM｢僕も。｣
｢うん、信じよう。｣
帰り道に早速検査結果を読む。
……嘘でしょ。
｢ジミナは特にないね……でも、テヒョンイは……汗？｣
TH｢心当たり、あります……｣
テヒョンイはいつも夏場は蕁麻疹みたいなものが出てた。
施設長に煙たがれてたし……
｢今は冬だから大丈夫そうだね。とにかく夏になったらタオルを常に持っとかないと。拭かなきゃいけないから。｣
TH｢わかりました。｣
病院に行ってよかった。
テヒョンイの体のこと知れてよかった。
TH｢でも、食べ物はなんでも食べられるんですよね！｣
｢うん。なーんでもね。｣
TH｢やった！｣
テヒョンイにとってはそれが一番重要みたい。
分からないっていう不安が取り除かれて気分が軽くなった。
家に着く前に近くにスーパーに寄って買い物をした。
好きな物一個買っていいよって言われたから、僕は見たことないフルーツをカゴの中に入れてみる。
テヒョンイは……ジャージャー麺のカップ麺を2個入れて1個棚に戻されてた。
食いしん坊すぎるよ。
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亜李須(プロフ) - 最高すぎます！面白いです！ (2021年3月4日 1時) (
レス) id: 99d7320faf (このIDを非表示/違反報告)
そらた(プロフ) - 見たことない作者名でしたが読み始めてまるで宝石の原石を見つけたかと思いました…応援してます…！ (2021年3月3日 23時) (レス) id: e9a6285ecd (このIDを非表示/違反報告)
ﾆｰﾄﾙｽﾞ｡ - すっごい面白いです！頑張ってください！ (2021年3月3日 21時) (レス) id: 8f39bffcdf (このIDを非表示/違反報告)
無属性(プロフ) - 好きです！応援します！ファイトです！ (2021年3月3日 1時) (レス) id: ff5b7840d3 (このIDを非表示/違反報告)
きよ - おおおおおおおおおおおおおおおおおおおもしろいです！更新ファイトです！ (2021年3月3日 1時) (レス) id: dec5fc1270 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アザラシ | 作成日時：2021年3月2日 21時
