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ページ30

・TH



ぽいぽいとカゴの中に服を入れていくAさん。


「うん、これも似合うなぁ……お、これも。」


そんなに買っていいのかな。

お金……は、あるのか。

さっき美容室の女の人に富豪カード持ってるって言われてた。

……富豪カードって何?


「これ……っ、おそろい……くぅ……かわいい……」


俺たちに服を合わせて口角を上げている。

ちょっと涙目になりながら口を震わせて。

同じ柄の色違い。


「購入!あ、ここで靴も買っちゃおう!」


勢いよくカゴの中に入れる。

こんなに持ってても全部着るか分かんないよ。


JM「ねえ、」

「ん?」

JM「さっきの、おそろい…」

「あ、嫌だった?」

JM「ううん、ちがうくて、」


またジミナはAさんに話しかけてる。

俺も喋りたい。


JM「三人の、おそろい、欲しい。」

「……っ、!!買う!」


Aさんはバタバタと店内を走り回った。

そして、3着同じ色の同じ柄のトレーナーとTシャツを持ってきて、目の前に広げる。


「これ部屋着ね!」


そのままカゴに押し込む。

なんだか申し訳なるくらいたくさん買ってもらってる。

……今更か。

俺達のこと、養うって言ってた。

それってつまり、こういうことで……

ありがたいはずなのに、どこか胸が苦しい。


「テヒョンイ?」

TH「……。」

「……。」


会計してくるね、って言ってカゴを2個抱えて行ってしまった。

顔を覗かれてニコッと笑っただけで、頭は撫でてくれなかった。


店の入口で待っていると袋を4つ抱えたAさんが出てきた。

そのうちの2つを俺が持った。

ジミナも持とうとしたけど、足を怪我してるからって受け取らせて貰えなかった。


「荷物いっぱいになっちゃった。今日は帰ろう。」


両手が塞がっちゃったから、もう手は繋げない。

寂しいなぁ……。


Aさんの家まで歩いていく。


あ、そういえば、ここ……川沿い。


「あは、ちょうどこの辺りじゃない?ジミナとテヒョンイに襲われたとこ!」

TH「ごめんなさい、」

JM「ごめんなさい、」

「もういいんだよ。ここは思い出の場所になった。」


Aさんはまた少し前を歩いていく。

そして振り返った。

太陽に照らされたAさん。


「今は夕方だから……そっちに太陽があるね。初めて会った時は明け方だった。」


俺たちはまた、太陽に照らされたAさんの顔を見た。

Aさんの綺麗な瞳が太陽の光を吸い取ってるみたい。

綺麗にキラキラ光ってる。

じぇらしぃ→←・



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亜李須(プロフ) - 最高すぎます!面白いです! (2021年3月4日 1時) (レス) id: 99d7320faf (このIDを非表示/違反報告)
そらた(プロフ) - 見たことない作者名でしたが読み始めてまるで宝石の原石を見つけたかと思いました…応援してます…! (2021年3月3日 23時) (レス) id: e9a6285ecd (このIDを非表示/違反報告)
ニートルズ。 - すっごい面白いです!頑張ってください! (2021年3月3日 21時) (レス) id: 8f39bffcdf (このIDを非表示/違反報告)
無属性(プロフ) - 好きです!応援します!ファイトです! (2021年3月3日 1時) (レス) id: ff5b7840d3 (このIDを非表示/違反報告)
きよ - おおおおおおおおおおおおおおおおおおおもしろいです!更新ファイトです! (2021年3月3日 1時) (レス) id: dec5fc1270 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:アザラシ | 作成日時:2021年3月2日 21時

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