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ページ29

・TH




「はい、カードでお願いします。」

女「はいよー……ん、おっけ。」

男「いつも思うけどなにその真っ黒のカード。Aとユンギオーナーしか見たことない。」

女「富豪カードだよ。」

「ちょっと、やめてくださいよ……ありがとうございました。また来ます。」

女「はーい!オーナーにもよろしくー!」

男「よろしくねー」

「はい!」



富豪の、カード。

やっぱりAさんはお金持ちなんだ。

そうじゃなきゃ養うとか、無理だもん。

急に男2人を養うなんて、お金なきゃ無理だ。


「さーて、イケメン2人、こっち向いて。」


パシャリ、とカメラを向けられた。

それは、スマホってやつ。

見たことある、昔……施設長が、使ってたの、見たこと……ある。


「うん、ほんとにかっこいいなぁ。」


写真を見ながら微笑むAさん。

こっちに本物がいるのに。

その笑顔、俺たちに向けてよ。


「さ、次は服屋さんかな!」


前を歩いてから振り返るAさん。

楽しそうで、俺もワクワクする。


JM「Aさん、」

「ん?」

JM「あの、ね、」


ジミナ?

急にどうしたんだろ。


JM「手、つないで、ほしい……」

「……!」


え、俺も繋ぎたい……。

また、温かい手に触れたい。


TH「……俺も。」

「えぇ……!」


あ……だめ、か、


「かわいい……!!!」


へ?


「うん!繋ごう!幸運なことに僕には手が2つある!」


なんだ、それ……


ギュッと、手を握られる。

力強くて、ちょっと痛かった。

反対側の手はジミナと繋いでる。

あったかい気持ちになる。

手も、心も、温かい。


「んふふ、へへ、」


笑い声が漏れてる、

Aさんも、嬉しいのかな。

俺たちなんかと手を繋げて、そんなに嬉しいの?


JM「な、なんか、人にいっぱい…みられてる」

「いいよぉ、気にしなくって!」

TH「うん、全然、いい。」


ずっと、ぎゅってしてて。

お願い。


ブンブン振られる腕。

Aさんが腕をずっと振ってる。

肩もげそう。


さっきから歩くスピードも遅い。

多分、ジミナの足の怪我を気遣ってる。

のんびり歩くの、いいなぁ。


この調子で歩いてたら日が暮れそう。

でも夕焼け見ながらAさんと、ジミナと歩くのもいい。


「お、ここだよ。」


着いた。

意外と近くだった。

店に入る。

うん、やっぱり独特の匂い。


「さっ、たくさん買おう!」


たくさん……?

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亜李須(プロフ) - 最高すぎます!面白いです! (2021年3月4日 1時) (レス) id: 99d7320faf (このIDを非表示/違反報告)
そらた(プロフ) - 見たことない作者名でしたが読み始めてまるで宝石の原石を見つけたかと思いました…応援してます…! (2021年3月3日 23時) (レス) id: e9a6285ecd (このIDを非表示/違反報告)
ニートルズ。 - すっごい面白いです!頑張ってください! (2021年3月3日 21時) (レス) id: 8f39bffcdf (このIDを非表示/違反報告)
無属性(プロフ) - 好きです!応援します!ファイトです! (2021年3月3日 1時) (レス) id: ff5b7840d3 (このIDを非表示/違反報告)
きよ - おおおおおおおおおおおおおおおおおおおもしろいです!更新ファイトです! (2021年3月3日 1時) (レス) id: dec5fc1270 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:アザラシ | 作成日時:2021年3月2日 21時

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