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休日の過ごし方 ページ26

・JM


Aさんは、とにかく、優しい人だ。

僕の吐いたものを見てもなにも言わないし、口元も抵抗なく拭いてくれたし、水も飲ませてくれた。

ありがとうって言ったら頭も撫でてくれた。

温かい人だ。


お腹の調子がよくなったら、ジャージャー麺とやらも食べてみたい。

今はただ、野菜炒めが美味しい。


「ふたりともっ!」


廊下から勢いよく部屋の中に入ってきたAさん。

フンフンと息を荒くして嬉しそうな顔をしている。


「オーナーがね、」


オーナー……。

隣のテヒョンイはその言葉を聞くだけで顔をひきつらせている。


「今日、休んでいいから、2人の身の回りのもの買い揃えておけ、だって!お出かけしよう!」

TH「おで、かけ……?」

「服とか靴とか買いたい!髪の毛も切りに行こう!」

TH「いいんですか……、」

「当たり前だよ!だって僕、2人を養うって決めたんだから!甘えてよ。」


そうだ、Aさん、僕を養うって……


「これ食べたら早速、街に出よう。」


そう言ってジャージャー麺をすするAさん。

この中の誰よりもワクワクしていた。

あ、いや、テヒョンイもAさんの雰囲気につられて麺を勢いよく吸ってる。

僕も……ちょっと楽しみ、かも。


みんなの食事が終わって、僕らは服に着替えた。

これは、Aさんの私服。

靴も全部なにもかも、Aさんのものだ。

今更だけどなにかしてもらう度に罪悪感というものを感じ始めている。

最初にラーメンをもらった時、ただ目の前のものを口の中に入れたくて必死だったけど。

今は、なんだろ、なにか感情も一緒に食べてるような……?

って、何言ってんだ、僕。


「ジミナー、行くよ!」

JM「は、はい」


玄関先でテヒョンイとAさんが待ってる。

僕は1歩踏み出した。

お昼すぎくらい。

太陽が眩しくて、目を細める。


「まずは髪の毛切りに行こう。」


そう言って連れられたのは、なんだか色んな匂いのするお店。

テヒョンイは鼻が利くからずっとクンクン嗅いでる。

あ、誰か来た。

女の人だ……すごい匂いする。

あんまり好きじゃないかも。


女「おー、Aちゃん。どしたの後ろの子。」

「急に来てすみません、今から2人って」

女「いけるに決まってんでしょ!Aちゃんの頼みなんだからーー!」

「ありがとうございます。」

女「Aちゃんは切らないの?」

「ちゃん、ってやめて……」

女「アハハっ、はいはい、」


なんだか仲が良さそう。

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亜李須(プロフ) - 最高すぎます!面白いです! (2021年3月4日 1時) (レス) id: 99d7320faf (このIDを非表示/違反報告)
そらた(プロフ) - 見たことない作者名でしたが読み始めてまるで宝石の原石を見つけたかと思いました…応援してます…! (2021年3月3日 23時) (レス) id: e9a6285ecd (このIDを非表示/違反報告)
ニートルズ。 - すっごい面白いです!頑張ってください! (2021年3月3日 21時) (レス) id: 8f39bffcdf (このIDを非表示/違反報告)
無属性(プロフ) - 好きです!応援します!ファイトです! (2021年3月3日 1時) (レス) id: ff5b7840d3 (このIDを非表示/違反報告)
きよ - おおおおおおおおおおおおおおおおおおおもしろいです!更新ファイトです! (2021年3月3日 1時) (レス) id: dec5fc1270 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:アザラシ | 作成日時:2021年3月2日 21時

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