僕が養っていいですか。

正体 ページ20

･TH



言っちゃった……。

しかも、怖いオーナーにバレた。

警察、連れてかれる？

Aさん、俺たちのこと、嫌いになる……？


｢これ……いけますかね。｣

YG｢うーん……ナムジュンに頼むか。｣

｢ナムジュニヒョンならとりあえずなんとかしてくれますよね……。｣

JN｢え、誰それ。｣

YG｢とにかく、すっげー権力者です。それ以上は聞かないでください。｣

JN｢うん、聞かない怖い。｣


なんの話しをしているかさっぱり分からない。

だけど、俺たち、追い出され……なさそう？

ちらりと隣のジミナを見つめる。

ジミナも同じく不安そうな顔をしていた。


YG｢んで、お前らここから来たので合ってるんだよな。｣

TH｢はい、｣

YG｢お、返事はやくなったじゃん。｣


こ、この人が笑いかけるのに慣れない。


YG｢電話してくる。｣

｢はい。ありがとうございます。｣


オーナーさんはそう言ってこの部屋を出ていった。

どこに電話するの？

もしかして、施設に……？


｢テヒョンくん、今、オーナーはものすごい権力者に電話をかけてるだけだから。安心して。｣


ものすごい……権力者……？


JN｢ねえ、それどういうことなの。Aはその人と知り合いなの？｣

｢二、三度会ったことがあります。多忙な人で……｣

JN｢なんの仕事してる人……？｣

｢……わかんないです。｣


とにかく、またあの施設に戻らなくていいかもしれない。

そんな希望がフツフツと湧いてくる。


｢ん、どうしたの。｣

TH｢……｣


この人の……Aさんの、傍にいられるかもしれない。

この人の匂い好きだし。


JN｢テヒョン少年、首元の匂い嗅ぐのはなんでかな？｣


顔ひきつってる。

ソクジンさんはAさんを愛してると言っていた。

だから、これは、取られたくない？


JN｢あっ！！｣


俺も、おんなじ。

Aさん、取られたくない。

無視してそのまま抱きつく。

Aさんは頭を撫でてくれる。

好き。

僕も、きっと好きだ。


ちらり、とジミナを見る。

俺を見てありえないって顔してる。

ジミナはAさんのこと、好きじゃないの？


JN｢あーーーっ！！｣


好きなんじゃん。

俺と同じように抱きついてる。


YG｢……ッフ、｣


オーナーだ、離れよう、できるだけ、姿勢を正そう。


YG｢こりゃいいもん見れてるなぁ……ジンヒョン、Aは愛されてますよ。喜んでください。｣

JN｢俺のAーーーー！｣

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