初めての思い ページ41
何とかお説教はマジフト大会後にしてもらえませんか、と言ったところ渋々だがリドル先輩もユリアも了承してくれた。
《よかった……でも、大会後で説教確定か……》
ユリア「彼を診なくて大丈夫ですか?大分魘されているようですよ。主様」
ユリアの言葉に頷き、そっとキングスカラー先輩の傍らにしゃがみこむ。
ラギー「どうッスか?」
『呼吸も脈拍も正常値の範囲内なので、大丈夫かと思いますが……ドクトルの判断を仰がないとなんとも……』
ブッチ先輩とキングスカラー先輩の体調について話している足元を黒い何かが横切った。
グリム「そんなの待ってられねえんだゾ!おいオマエ!早く起きろ!」
『え!?ちょ……グリム!?』
いきなりグリムがキングスカラー先輩の顔をぺちぺちと叩き出した。
思わず周りを見渡すと、ユウが申し訳なさそうに会釈をしたのが見えた。
《謝るぐらいならちゃんとグリム見張ってて欲しいんだけど……》
グリム「オイ!起きろ!」
『グリム、いい加減に……』
レオナ「…………あ?」
『起きた……』グリム「やったー!起きた!」
キングスカラー先輩をグリムが起こしたことに対して、若干ショックを受けていると肩に手が乗せられた。
ユウ「ヨハンナ、ドンマイ……(˙-˙)b」
と、サムズアップしてくるユウに対して、この時初めて友達を殴りたいと思ってしまった。
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ユウ「ヨハンナ?どうかした?」
『いや、ユウのサムズアップを見て初めてユウのこと殴りたいと思っちゃって……』
ユウ「え!?ちょ……殴らないで!?」
『大丈夫だよ、冗談だから(笑)』
ユウ「なんだ、冗談か……」
『半分はね』
ユウ「!?」
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作者名:いもけんぴ星人 | 作成日時:2021年4月12日 20時