【ツイステ】帝国兵士と荒野の反逆者-2-【幼女戦記】 (ページ37)

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最悪の展開ページ37

何かが壊れた音がしたと同時に、マジフト場の空に怪しい色の雲が立ち込めた。

ｹｲﾄ「リドルくんの魔法封じの首輪が、吹っ飛ばされた!?」
『……Sie machen wohl Witze.(嘘でしょ)』

ﾚｵﾅ「俺は生まれた時から忌み嫌われ、居場所も未来もなく生きてきた。どんなに努力しても、絶対に報われることはない。その苦痛が、絶望が……お前らにわかるかぁアアアアアアアッ！」

キングスカラー先輩の苦痛に満ちた咆哮がマジフト場に響き渡り砂が舞い上がり、彼の姿を覆い隠してしまう。
鼓膜にビリビリと突き刺さってくる咆哮に思わず耳を抑えうずくまる。

ﾕｳ「……ッ！ヨハンナ!!」
『……？どうしたの、ユ……ウ……ッ！』

咆哮が収まり、舞い上がっていた砂が地面に少しづつ戻る。
その向こうから少しづつ見え始めたキングスカラー先輩の姿は、先程までの寮服姿とはかけ離れたものだった。

私の口は自分の意志を無視する様に言葉を紡ぐ。
『オーバー……ブロット……』

私の呟きが聞こえたのか、彼はその禍々しい姿で先程と同じように誰に聞かせる訳でもない咆哮をマジフト場に響かせた。

ﾚｵﾅ【ガアアアァアアァッ!!】

ｼﾞｬｯｸ「なんだ、ありゃぁ……!?レオナ先輩の体から、でけぇ影が!」
ﾃﾞｭｰｽ「あれは……ブロットの化身!」

ｸﾞﾘﾑ「アイツ、リドルみてぇに闇堕ちバーサーカー状態になっちまったのか!?」
ﾘﾄﾞﾙ「くっ……立てる者は自力で避難!エース、デュースは怪我人を連れて外へ!リリア先輩、先生たちに救援を頼みます！」

「「はい!」」
ﾘﾘｱ「あいわかった。しばし持ちこたえよ」
リリア先輩が返答したと思ったら、もういなくなっていた。
とりあえず、救援は心配ないだろう。

ｼﾙﾊﾞｰ「俺たちも怪我人を連れ出すぞ」
緑髪「僕に命令するな！シルバー！」
ディアソムニアの2人も怪我人を連れて外へと誘導してくれた。

ﾚｵﾅ【ガアアアァアァッ!!】
ｹｲﾄ「うぇ〜、なんでこんな怖い目にばっかあうの？オレ、こういうの向いてないんだけど!」

ﾘﾄﾞﾙ「怖いなら逃げても構わないよ。ヨハンナも居てくれていることだし」
『そこで私の名前を出します!?』

ｹｲﾄ「リドルくんを置いて逃げたら、トレイくんに後でボコられちゃう。それに、後輩を置いて逃げる程薄情じゃないし♪お供しますよ。寮長」
そう言って、私にウインクしてみせるケイト先輩に私は苦笑いしか出来なかった。