47話 ページ6
貴女｢でも、ストレスや後遺症のせいで痛みや痒さを感じない無痛症になってて、薬を1日に3回飲まないといけなくなって……その他にも、薬の調整は効くみたいなんですけど、運動したら強烈な眠気に襲われるなんてことがあって……その、後遺症があまりにも多くて……それで、それで……｣
小五郎｢もう良い、今までよく頑張ったな｣
貴女｢うぅ……うぁぁわぁぁぁぁぁん！！｣
人体実験の事は言わなかったにしても、これを話すのが何度目であろうとも、Aにとって口に出すのも辛い事実である事に変わりない。ついに大声を上げて泣き出してしまったAを、小五郎は優しく抱き締め、背中をさすり始めるのだった……
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小五郎｢大丈夫か？｣
貴女｢はい……ありがと、ございます｣
小五郎｢……それにしても、よく4年間耐えたな｣
貴女｢お友達との約束がありましたし、その約束を守る為にも絶対に生きて帰らなきゃって思ってて……でも救助されたのも本当に奇跡みたいなものだったんですよね｣
ｺﾅﾝ｢あっちで誘拐されたからFBIに救助されたんじゃないの？｣
貴女｢それがちょっと複雑でね｣
ｺﾅﾝ｢複雑？｣
貴女｢私が連れていかれた場所、表向きは植物の研究所だったんだけど、実際は大麻を栽培してたんだって｣
ｺﾅﾝ｢大麻って悪いやつだよね？確か、違法な薬の｣
貴女｢そうよ。でも、どうやらその研究所の所長が権力者とも繋がってたらしくて、その影響で10年間もの間、バレることはなかったそうなんだけど、半年前マトリの捜査官10数名が怪しみ、上の指示を待たずして強引に研究所へ侵入。大麻栽培の実態と同時に、私の監 禁も発覚したってわけ｣
蘭｢じゃあ、その捜査官の人たちが強引に捜査しなければAちゃんは……｣
貴女｢私が病院に運ばれた時点でかなり危険な状態だったそうで、あの時救助されていなければ手遅れになっていたかと｣
小五郎｢間一髪だったってわけか｣
貴女｢はい。救助された後は私は当然入院し、リハビリの日々に明け暮れました。先日、施設の人間全ての逮捕が完了した為、ようやく両親に連絡が行きましたが仕事が忙しく、面倒を見ることがかなわないと言われました。もちろんその時、コナンのことも聞きました。そして今日、退院が許可された足で日本へ帰国し、弟に会いに来たというわけです｣
蘭｢そっか……ねぇ、お父さん｣
小五郎｢……あぁ｣
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作者名：ミニgirl | 作成日時：2021年10月15日 19時
