※ナルシストにご注意を【青葉城西】

10 ページ10

.




数十分、硬直してた凛。

そして彼女はとうとう長い時間を経て起動した。



その時の彼女は、さっきのことが無かったかのように話し出す。

とても気になる彼氏様の話。だがそれを口にした瞬間命が無くなるのでここはぐっと堪えよう。




お母さん、私の周りは変な人が沢山です。









「あー、そういえばA」


ふと思い出したかのように話し出す凛。

パクパクとおかずを頬張りながら私を見てくる。



「昨日のメール、あれどゆこと？」




なぁんだ、そんなことか。

シリアスな空気かななんて思っちゃったよ畜生。


でも結構気にするんだね。
国見君といい、凛といい。


私ならスルーするのに。





『何って言われても……、体育館に自分大好きな浮かれ自惚れ変態ナルシストが出没した』


「いや、わかんないから。いやでも……なんかわかった」


『どっちだよ』







「体育人がにナルシストがいたんだね、災難」


『それ国見にも言われたわ』


「んまぁ、気をつけなよA。僕に注意警報送ってくれるのは嬉しいけど、ナルシスト、この世で一番嫌悪してるの、Aなんだからさ
」



心配そうに私を見る凛。

いや、本当に心配してるんだろう。


心配してくれるということは、自分を大切に思ってくれている訳で、

凛に悪いけど、私はそれがとても嬉しかった。





『……うん』


『ありがとう、凛』



誰かに心配されるのは、

誰かに大切にされるのは、

とても、心地よいから______________。









.









(っ！！ な、何よ！別にお礼言われる程のことしてないんだからね！！)
(凛がツンデレと化した！)
(ああ！！見ないでよ馬鹿！)
(凛顔赤いよ、まるでリンゴみた……ﾌﾟｺﾞﾎ)
(あっ！Aが気絶した。まぁ、いいか)
(おーい、どうした桜井)
(国見……！)
(Aが気絶してる(笑)写メ写メ)
(あ、僕も(笑))

11→←09

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す