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幸せ
いつから、この言葉の意味を忘れてしまったのだろう。
俺は、幸せになってもいいのだろうか。
いや、そもそも、
俺にとっての幸せとは何なのだろう。
そんな深いことを考えるのが近頃の俺の日課だ。
このお気に入りのカフェで、景色の良い席で、美味しいココアを飲む。
もしかしたらそれが俺の感じる幸せ、というやつなのかもしれない。
湯気の経つ温かいココアの水面に映る自分の顔を見る。
『はぁ...』
「どうしたの、ため息なんかついちゃって、」
『、しょお、』
「もしかして俺の事考えてた?笑」
そう、近頃幸せとはなにかという思春期の中2男子のようなことを考えているのはスマートに登場を果たしたこの男、平野紫耀のせいでもある。
まあ実を言うと他にも忘れようとしてもいつでも脳裏によぎる人がいるのだが...
いや、それを紫耀の前で考えては行けない。
「で、話って?告白の返事、してくれるの?笑」
紫耀の言う通り、俺は紫耀に告白をされた。
ところでその肝心な返事はというと、本当にとてつもなく悩んだ。
正直、俺は紫耀のことを好きかは分からない。
ただ、俺は紫耀といると自然に笑顔になれるし、幸せだな、とも思う。
『、うん、告白の返事、なんだけど、その、よろしく、お願い、します、//』
「、、、、、、え、、、、、ほんと!!!!???」
『ちょっと、うるさいって、、』
そんなに予想外の返事だったのだろうか。
あまりにもうるさい紫耀の声に驚いて、みんなこっちを見
ている。
「え、あ、ごめん、、で、本当に??、いいの?」
少し控えめな声で俺の真意を確かめるような目で見る。
『うん、こんな俺で良かったら』
「はぁ...まじでよかった、断られるだろうなって思ってたからほんと怖かったーー、、」
『てか、テンパリすぎ笑』
告白の返事を言う前までは大人の余裕ってやつを出てたくせに、こういうかわいい部分もあるもんだから、今までさぞかし色んな女性を落としてきたのだろうかっと思った。
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作者名:Runa | 作成日時:2023年2月17日 21時