ヒプマイ短編集5

雨の日の彼【碧棺左馬刻,入間銃兎】 ページ39

＊白くま様リクエストありがとうございます！！
遅くなって申し訳ないです泣
またお待ちしております。



碧棺左馬刻



『うわ、すごい雨』


左馬刻さん傘もってって…ない！


でも、車だろうから大丈夫かな。


｢…帰った｣


『おかえりなさーい！ってえ？』


そこにはﾋﾞｯﾁｮﾋﾞﾁｮの左馬刻さんがいた


｢あ"ー。濡れた濡れた｣


『いや、ちょ！そのまま上がろうとしないでください！』


濡れたままあがろうとする左馬刻さんを全力で引き止め


タオルでくるむ


｢…ん。｣


優しく銀色の髪の毛を拭いていく


『なんでこんなに濡れてるんですか？車は！』


｢…｣


黙って私に拭かれてる左馬刻さん


｢…今日は車で行かなかったんだわ｣


『予報見てないんですか！ちゃんと見てください、そういうのは。』


｢…悪かった｣


私が頬をﾑｷﾞｭｯてすると少し不服そうな顔で言う


珍しく素直だ


『…ん？素直？』


『左馬刻さん。』


おでこに手を当ててみると


『熱い…。左馬刻さん寝ましょう』


これ熱ある。


｢…熱？俺様がそんなわけねーだ、ろ…｣


そう言って倒れ込んでくる左馬刻さん


『え、大丈夫ですか！？』


彼の看病をしたのはまた別の話









入間銃兎



まだ付き合ってない



｢佐藤さん。お疲れ様です｣ﾆｺｯ


｢生憎の雨ですね｣


前髪をかきあげながら言う入間さん


私は今、傘も忘れこの豪雨の中どうやって帰ろうか考え中。


｢…？なにか？｣


『あ！いえいえ！なにも！』


まさか好きな人と会えるなんて。


『…梅雨入りしましたもんね！』


｢えぇ。すぐに夏になればいいのですが。｣


そう言って空を見上げる姿もかっこよくて好きだ。


｢…というかここで何を？｣


『あ！…いや、どうやって帰ろうかなーなんて思ってまして。』


｢傘、忘れたんですか？｣


『そうなんですよ。だから今日はもう署に泊まるしかないかなーって考えてたところです。』


雨も止みそうにないですしね。


そう言うと一瞬何かを考える入間さん


｢…では送っていきますよ。家まで。｣


『え？いやいや！そんな気にしないでください！そんなつもりで言ったんじゃ…』


｢いえ、送らせてください。気になる女性は放っておけないもので｣ﾆｺｯ


『へ？』


｢では、行きましょうか。｣


私にジャケットを被せてくれる


『あ、ありがとうございます！』


｢…男に家まで送られるということを理解してるんですかね。｣ﾎﾞｿｯ

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