ヒプマイ短編集5

プールでデート【碧棺左馬刻】 ページ27

＊




碧棺左馬刻




｢…遅ぇな。あいつ。｣



今日はどうしてもAがヨコハマにあるウォータースライダーに乗りたいって言うからプールに来た




『すみません、左馬刻さん。待ちましたか？』



｢…！おう。｣



『似合いますか？これ』



他の男がジロジロとAを見てる



見てんじゃねぇよ。



｢…おう。｣ｷﾞﾛｯ



ひと睨みすると散っていく



｢とりあえずこれ着とけや｣



『え、なんでせっかく新しい水着買ったのに！』



｢いいから、着ろや。｣



半ば無理やり左馬刻さんが持っていたパーカーを着せられる



『せっかく可愛いの選んだのに。』



｢…おら、はやくウォータースライダー乗んぞ｣



『っはい！』



さっきまでのしょげた顔とは裏腹にぱぁぁと効果音が着きそうなくらいいきいきしてやがる。



『左馬刻さーん！早くしてくださいー！』



｢おま、コケるから急ぐな！｣



｢…ﾁｯ あんな姿、他の男に見せられっかよ。｣



＿＿＿＿『うわぁー、でっかい。でっかいですよ！！左馬刻さん！！』



｢でけぇな。｣



ウォータースライダーはAが大分見上げる程でかいし高い



｢並ぶか｣



『はいっ！』



＿＿＿＿『登ってみると、高いですね。』



｢怖くなったかよ｣ﾆﾔｯ



『ちょっとだけです！！』



｢ほらよ、｣



怖ぇんだったら、ここ。乗れや



そう言って左馬刻さんは私を足の間に挟んでくれる



｢こうやってれば怖くねぇだろうが｣



ｷﾞｭｯ



後ろから抱きしめてくれる



『…ありがとうございます！』



左馬刻さんの優しさがとても嬉しいけど恥ずかしい



｢ではこの浮き輪から振り落とされないようにお願い致します！｣



｢いってらっしゃーい！｣



『『うわっっっっ、冷たいいいいい』』



｢｢おぉ、結構すげぇぇぇスピードじゃねぇぇかぁぁ！！｣｣



右に左に動く水の流れに身を任せて



『『左馬刻さぁぁぁんん！！』』



｢｢あぁぁぁぁぁ？｣｣



『『楽しいですねえええええ！！』』



｢｢そうかよぉぉぉぉ！！！｣｣



ｻﾞﾊﾞｰｰｰｰﾝ!!!!



｢っはぁ。すっげぇな、あれ。｣



髪がから雫がしたたる左馬刻さんは凄くかっこいい



『…左馬刻さん。』



『もう一回行きましょう！！』



｢さっきはあんなに怖がってたのにもう大丈夫なのかよ｣ﾌｯ



『それは、左馬刻さんがｷﾞｭｯしてくれてたからですよ？』ﾆｺｯ



｢…そうかよ。｣



｢よし、もう一回いくか。｣

甘やかそうか？【山田一郎】→←学生時代は【山田一郎】

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