ヒプマイ短編集5

最上級の愛を貴方に ページ24

入間銃兎



｢…ん。｣



そう言って寝返りをうつ



｢…はぁ、朝か｣



でも今日は休日だ。



｢…上司に腹立てることもないと思うと気が楽だな｣



隣をみると気持ち良さそうな顔でAが寝ている



｢おーい。起きろ。｣



ほっぺをむにむにすると『んー。』とか『…ん。』とか少し顔を顰める



それが面白くてしばらく触っているとAが起きた



『…ん、銃兎さん』



｢おはようございます。A｣



『ん、おはようございます。じゅーとさん』



寝ぼけているのかふにゃりと笑うA



｢…っかわいいじゃねぇか｣



『へ？なにかいいましたか〜？』



｢…なにも。ないですよ｣



『…あっ！！！！！』



｢うわっ！！んだよ、急に。びっくりするじゃないですか。｣



すごく輝いている目で俺を見てくる



『銃兎さん。』



｢はい？｣



ベッドの上に正座するものだからつられてこちらも正座になる。



『お誕生日おめでとうございます！』ﾆｺｯ



｢…っなんだ、そんな事か。ありがとうございます。｣ﾆｺｯ



『そんなこととはなんですか！銃兎さんが生まれてきてくれた日なんですよ？とても嬉しいことです！』



｢…そうですね。｣



自分の誕生日くらいもっと素直であってもいいよな。



ｷﾞｭｯ




｢…生まれてきてよかった、と。｣



Aを抱きしめる



｢貴方に会ってから、より一層思うようになりました。｣



辛い時も、俺には柄にもなく落ち込んだ時も



｢いつも傍にいてくれてありがとな。｣



『…っ〜。ふ、普段そんなこと言わないのに。』



｢たまにはいいでしょう？…誕生日なんですから。｣



『…私も、銃兎さんに会えて良かったです』



ｷﾞｭｯ



Aが俺の服をつかむ



『…お仕事で忙しい時も、ご飯残さず食べてくれるし、一緒にいる時間作ってくれるし、デートには遅刻してくることもあるけど、急いでくれてるんだなって分かってますから！』



｢…おう。｣



今までも迷惑かけてきたはずなのに、いつも笑顔で優しいお前に俺は救われていたんだろうな。



｢…A｣



『はい？』



俺の胸元に顔を埋めながら言う



｢愛してますよ｣ﾆｺｯ



ﾁｭｯ



『私も愛してますよ！銃兎さん！』








朝は二人で目覚めて



夜には笑いあってご飯を食べて



今日あった他愛もないことを話せるこの日々に



｢…感謝してます。｣ﾎﾞｿｯ






入間銃兎 Happy birthday!!

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