昔は可愛い甥達だったのに今じゃクソ生意気に育ちやがりました【ブルーロック】

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あれから十数年。


冴、並びに凛は幼い頃なんて比にならないほどクソ生意気に育った。
冴はサッカーの才能を買われ、13歳でスペインに留学するという凄い子になっており今じゃ日本の至宝などと呼ばれている。

私にとってはまだまだケツの青いクソガキでしかないが。



凛は冴に憧れたのかその辺は私はよく知らないけどいつの間にかサッカーを始め、最近だと日本一になった経験を持つ程冴と同じようにサッカーのセンスを磨き上げ高校一年生にしては凄い選手となっている。


そんな冴と凛は昔はくっついて寝るほど仲のいい兄弟だったのに去年冴が一時日本に帰国した時に何か一悶着あったらしく一気に氷河期を迎えた。


凛なんて人が変わったようにキャラ変していた。
以前のキラキラお目目はお星様になっちゃったのかな？？


だけど私がたまにお義姉さんとお話する為に兄の家に遊びに行って凛と遭遇すると暴言を吐きながら甘えるというなんかめっちゃ高度な事をしてきていた。
例えば、



「や、凛。お邪魔してるよ」


「ん、母さんは？」


「買い物。私はお留守番」


「暇人かよ」


「なんだとコノヤロウ」



口の悪さが冴と喧嘩(と言っていいのか分からんが)によって更に磨きがかかり、不良では無いが反抗期真っ只中の不良みたいになっている。
「アイスぅ」とか言って強請ってきた凛はどこに行ったの。
全く、誰に似やがったんだ。………冴だな？(確信)



「……」


「お、何凛。お姉さんに甘えたかな？」


「ハッ、寝言は寝ていて。クソババアの間違いだろ」


「よーし戦争だ。表に出ろ」




抱きついてきた癖にお前は甘えたいのか叔母を罵りたいのかどっちかにしてくれ。
あとまだババアって歳じゃない。


まあ甥達の拗れた仲に関しては家族は家族でも部外者である叔母の私が介入するのもな、と思い後方から見守ることしか出来ない。
あの二人、互いにブラコンだったからかなりこんがらがった関係に成り果てている。


その一時帰国した際、久しぶりに冴に会ったけど見ないうちに身長越されていたし──会って早々チビだなと言われた──どこかやせ細っていた。
きっとスペインの方で色々とあったんだろうと、流石に普段はクソ生意気な甥でも私にとってはまあ可愛い甥なのでぽんぽん、と昔冴が頑張った後にしたように優しく撫でた。

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