◇─15. ページ15
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潔との邂逅後、幸は予想していた通り絵心とアンリに正座させられて怒られた。
もちろん今回のことは自分が一番悪く、言いつけを守らなかったので素直に反省し、華麗なる土下座をかました。
話は変わるが、幸のブルーロックでの一日は大半が選手達の映像を見ることだ。
ここにいる選手達はずっとその実力で行くことは無い。
そもそも人とは日々進化していく。
才能は覚醒し、さらにその先へと進んで行く。
たった一度のプレイスタイルを見たとしても、次の日には進化している。
たが、例え進化し続けようとその人の癖というのは残る。
パラメーター、パターン、心理、思考、技術、得意技、癖。
一人の人間のデータを全て脳内にインプットしなければ、勝利への道は見えない。
殆どの原石達は徐々に同世代のトッププレイヤーに影響されて進化していくが、一人だけとんでもない速さで進化している人物がいた。
「潔世一…君ってヒトは私の脳にどれだけの負荷を与える気だよ…」
そう、この間出会った潔であった。
一次選考で才能の覚醒、二次選考では他の選手達に影響されて瞬時に適応していく能力。
更には空間認識能力を使い続けていることで思考能力が上昇。
二次選考の時に組んでいた後輩の凪から「エゴイスト」と呼ばれた程の強欲さ。
きっと彼はその内幸の”神の視点”と同等のものを手に入れる。
彼にはその能力が備わりつつあるから。
それにしても二次選考で意外だったのは凪だ。
玲王と組むかと思いきや、潔・蜂楽とのスリーマンセル。
幸としても凪は可愛がってる後輩だし、彼のプレイスタイルは学校でもたまに見ていた。
いつも「めんどくさー」と言っていた凪が一次選考の時に潔に影響されて変わり始めた。
なにそれ、主人公じゃん。
「そして次はU-20との対決……レギュラーをどうするか」
今行われている三次選考”
レギュラーとベンチメンバーを決めることに関しては全て絵心に任せ、幸は決定した彼らの勝利と己の「自分の実力を試す」というエゴの為に何億通りもの戦術を練る必要がある。
天才的な頭脳はあれど、アナリストとしてはアマチュア同然。
それに、この対決で負けたら青い監獄は大人の汚い事情というもので消えてなくなる。
その為にも、味方と敵の情報を全て脳内にインプットする必要がある。
「私も負けてられない」
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作者名：Yuri
| 作者ホームページ：https://twitter.com/Yuri_Asum
作成日時：2023年1月10日 21時
