あ、俺の幼馴染みは色んな意味でヤバい奴です【東卍】

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兄ちゃん、という言葉に俺は全てを察した。
コイツの兄…虎杖 脹相。悠の本当の兄、という訳ではなく母方の遠い親戚で虐待されていたところを虎杖夫妻が引き取ったという。


おっかない名前をしているが、本人は意外と気にしてはいない。
なによりも、シスコンである。そう、シスコンである！！！(二回目)

男と居れば悪・即・斬！！ 話していればお前の脳天に苅祓！！ というとんでもねぇぉにぃちゃんだ。
俺も何度殺されかけたことか…その度に悠が助けてくれてたっけ。

多分今日も凄い引き止められていたのだろう。
南無南無。



「脹相くん、今帰ってきてるの？」


「うん。夏休みだからね」


「あぁ…！」



脹相君は確か今は京都の方に大学に通っている。
いやー忘れもしない。あの一生の別れでもないのに、悠に泣きつく脹相君を。
悠は凄い鬱陶しそうにしてたな。あと、サトルがめっちゃ引っ掻いてた。


「というか、本当に大丈夫？？ 武道、凄い無茶してるし…」


「大丈夫だって！ 心配すんな」



俺は悠のフワフワしている髪を優しく撫でる。
これも、ヒナやドラケン君が生きている未来にするためなんだ。多少の無茶くらい、どうってことない。


「…辛かったら、いつでも相談とかしていいからね。武道まだ中学生なんだし」


「それはお前もだろ？」


「…あっ！ そうだったね！」


「いやいやいや、忘れんなよ」



「それじゃあ、お大事に」と言って悠は病室から出て行った。
…にしても、悠は俺に違和感があると言っていたが、俺も悠に違和感を覚え始めた。


特にひゃくれつ肉球なんて、2005年の時点ではないに等しい言葉だ。
妖怪ウォッチが発売されてから知られたわけだし…あと、俺と同じく「自分が中学生ではない」という感じ。


「……悠に聞きたいことあるけど、まずはドラケン君だ」






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