某顔面国宝に転生したので死んだ目をしながら今日も頑張る【東卍】

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とある土砂降りの雨が降っていた日。
私は傘を刺して、コンビニに行っていた。
くそっ…まさか補充してあると思っていたピノが無くなってたとは…一生の不覚。



『にしても今日雨凄いな……ん？』



たまたま帰り道に通った公園に、この雨の中1人ブランコに座っている人がいた。
私は近づいて、少しでも濡れないよう彼を傘の内側に入れた。




『……風邪ひくよ。イザナくん』


「…美月」



以前会った時よりも髪は伸びていたイザナくん。
目元は赤く腫れて、泣いていたことが分かる。



『なにか、あったの』


「………お前にならいいか」


『？』




イザナくんから聞いた話を簡潔に言うと、たまたまパチンコ店に入ろうとしていた施設にいる前に一緒に住んでいた母親を見つけ、自分は本当の母親ではないことと佐野家と繋がりがないことが分かったらしい。
………いや、壮絶な人生すぎでしょ。




『…なるほど』


「で…さっき、真一郎に話して喧嘩して別れた」


『！』


「だって…真一郎とは血の繋がりのない、ただの他人だった…！ 」




佐野家と血の繋がりが無い、つまりは佐野兄弟達と異母でも異父でもなく、まったく繋がりのないただの他人という事だ。
なんということでしょう。





『…あまり、人様の関係に首を突っ込みたくはないけど……』


「……」


『血の繋がり(それ)って、そんなに大切なものなのなか』


「…は？」








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