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哀『それで…次はどこへ?』
コナン『残りの建設中エリアの聞き込みを終えたら、博士たちと合流しよう。
今のダーツの事もそうだけど、痕跡を探すより彼女と行動を共にした方が得策だと思う』
貴方『私も同感です』
コナンと桃香をチラリと見た哀の顔に、不安げな影がかすめた。
が、嫌な予感を打ち消すかのように足早に進む。
リニューアルした水族館の奥では来年オープンする深海水族館の建設が進められていて、巨大なクレーン車のアームがゆっくりと動いているのが遠くからでも見えた。
観覧車に向かった博士たちは、係員が立っている列の最後尾に並んだ。
列は先程より随分短くなっていて、もう少しすれば観覧車の入り口に向かう歩道に乗れそうだった。
光彦『ワクワクしますねー』
元太『上に行ったら何が見えるかな』
歩美『きっとベルツリータワー、見えるよ!』
記憶喪失の女の前に並んだ子供たちが楽しげに会話していると、列の横からベルモットが近寄り、女性のすぐそばでさりげなく手すりにもたれる。
ベルモット『こんな所で何を?』
ベルモットが小声で言うと、女は「!?」と顔を上げた。
ベルモット『帰りましょう』
言葉と同時に立ち去るベルモットを、女が不思議そうに見つめる。
元太『おーい、姉ちゃん。ボーッとしてると置いてっちまうぞー』
列が動いて前へ進む元太が声をかけると、女は「ごめんなさい」と何事もなかったように走り出した。
その場を離れたベルモットが驚いて立ち止まり、振り返る。
女『誰かに声をかけられたような気がして』
光彦『え!?知り合いでもいたんですか?』
光彦に訊かれた女は首を横に振った。
女『いいえ。私の勘違いだったみたい』
女が博士たちに追いつくと、動く歩道の前に立っていた係員が声をかけた。
係員『それでは皆さんお揃いですね。ここからエスカレーターですので、足元に気をつけて行ってらっしゃい。』
3人『はーい』
子供たちは元気良く返事をして動く歩道に乗った。
女も後に続く。
その姿を少し離れたところから見ていたベルモットは、耳に掛けた通信機のボタンを押した。
ベルモット『計画変更よ。何かトラブルがあったみたい。』
ジン『急げ。野放しにはしておけねーからな』
ベルモット『分かってる』
通信機を切ったベルモットは、水族館の方から歩いてくる客の中にコナンと哀を見付けた。
その時後ろにいた桃香をちらっと見る。
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9Sに殺されたいロリコン - いつも思うの鳩ぽっぽー (2019年9月7日 15時) (レス) id: 23809db5c5 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 私も二がいいです (2017年9月27日 23時) (レス) id: 5016550d2e (このIDを非表示/違反報告)
自由狐(プロフ) - 2がいいです( ・ ω・ )(アンケートの時だけ来てすいません) (2017年9月27日 23時) (レス) id: bbf60e75fb (このIDを非表示/違反報告)
友姫(プロフ) - りんさん、ありがとうございますこれからも楽しんでいただけるように頑張りますね(*^^*) (2017年9月22日 23時) (レス) id: ca7f04bc18 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 続編おめでとうございます続き楽しみにしてます (2017年9月22日 22時) (レス) id: 5016550d2e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:友姫 | 作成日時:2017年9月22日 21時