101話 ページ6
「…なんですって？もう一度言って」
「で、ですから、…中王国から手紙が届きまして…パートナーを変更すると…」
「去年は北の国の姫君だったわ！その前は東！その前は南よ！！王子殿下ではなく王子の叔父様が取り仕切る年もあったけれど1度だって飛ばされたことは無かった！なのにどうして！？今年は西の国の王女が選ばれるはずでしょう！？」
どこのどいつをパートナーに選んだのよ！
北の王女？東の王女？それとも無害そうな南の王女？
「…A第1王女様が選ばれたんです…」
「え…？」
常に格下だと思っていた姉が？
側室の娘である私より粗雑に扱われていたのに？
「お父様はなんて？」
「中王国の決定に従うと」
「っはぁ！？言い返してよ！私に変えて！西の国の王女なら私でいいじゃない！どうして継承権が低い姉が選ばれるのよ！おかしいでしょう！？私が中王国に直接言いに行くわ！」
「おやめください！国王陛下は前にアリア様が魔法舎で取った態度も問題視しております。これ以上あのオズを怒らせて西の国を消されては困ります！今回は舞踏会へも行かずお城に留まるよう命令が…」
ぎゅっとカップを掴んで床に叩き付ける。
パリンと音を立てて壊れたそれはまるで私の心のよう。
許さないわ、この私を差し置いて。
どうしてか知らないけどある時急に王女としての扱いを受けなくなったお姉様。
そんなあなたが今更王女のふりですって？笑わせないで。
この国の王女は私だけなんだから！
「あのちなみにアリアはパートナーに選ばれていたことは知っているんですか？」
「毎年近隣4国の姫が代わる代わるパートナーになりますので今年は西の国の番。自分が選ばれると信じていたとは思いますが…」
「ひえっ…」
それ私絶対恨まれるやつじゃ…？
プライドがとても高い妹だから怖い。
どうしようかと俯くとラスティカさんはニコリと笑った。
「大丈夫、ここは安全です。みんなが守ってくださいますよ」
「ラスティカさん…」
「もちろん僕も守りますよ」
「ありがとうございます」
「俺も！俺も一緒に逃げたりできるから頼ってね！」
「ありがとうクロエ、頼もしいわ」
「た、頼もしい！？え、えへへ…嬉しいな」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 339人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
灯油マン(プロフ) - るゆさん» ありがとうございます！早起きですね！4もありますよ！ (2021年12月5日 8時) (
レス) @page50 id: 3428c02407 (このIDを非表示/違反報告)
るゆ - 3終わりましたね……めっちゃやばかったです、過去編が楽しみすぎる。4が出るのを楽しみに待ってます！ (2021年12月5日 7時) (レス) @page50 id: 360678e429 (このIDを非表示/違反報告)
灯油マン(プロフ) - るゆさん» ありがとうございます！面白いと思い続けて貰えるように頑張ります！！ (2021年11月30日 12時) (レス) id: 3428c02407 (このIDを非表示/違反報告)
るゆ - 灯油マンさん» いえいえ！こちらこそ、語彙力がないので上手く感想を口にすることが出来ないんですけど、読んだら感想を言いたくなるお話なので… (2021年11月30日 5時) (レス) id: 360678e429 (このIDを非表示/違反報告)
灯油マン(プロフ) - るゆさん» お久しぶりです！！ありがとうございます。わたしもなかなか更新できてませんでしたので！いつも本当にありがとうございます。 (2021年11月29日 9時) (レス) @page2 id: 3428c02407 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：灯油マン | 作成日時：2021年8月1日 11時
