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「俺はこの2000年で愛し方を忘れたんだ」


Aとアイシャ公女を見た時生き写しのようで怖いと感じた。その二人の間に絆というか愛というかそういうものが芽生えているのが不思議だった。


……でも、この……生き写しのように似た娘を見た時可愛いと思った自分がいたんだ。



「俺には生涯愛するとか、一生の愛を誓うなんて真似は出来ないけど……俺の余生、全部Aにあげるよ。もうそんなに長くないけど、俺が石になるその日までそばにいて欲しい」






「もちろん!や」

「まって、約束はしないで欲しい。これは俺からのお願い。約束されてしまったら、約束のためにそばに居ると思ってしまう。だから、約束はせずにそばにいて欲しい」


それは初めて見たフィガロ先生の本心だった。

何にも縛られてなくてそばに居ることこそが魔法使いにとっての愛なんだわ。

……確かにそうよね。
約束をしてしまったら魔法使いは不本意でもそれを破れない。


「フィガロ先生、愛してます」


「うん、ありがとう」


ここで俺も、って言わないあたり真剣に向き合ってる気がして嬉しい。

アリスありがとう、あなたが背中を押してくれたから今私たちはこうしていられるの。


神様どうか、フィガロ先生にあと100年は余生をください。

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作者名:灯油マン | 作成日時:2023年7月30日 1時

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