悪魔の提案 ページ4
ぽっこり下駄 が鳴らす音が階段に反響する。
蛇女_Aは男に因って、何処だか分かりもしない場所へと連れて来られた。
あの召喚陣は偶然が偶然を呼ばない限り、他の世界のモノを召喚出来ない仕組みに成って居るのだ。
が、あの男はそれを見様見真似で書いた馬鹿だった為、逆にこの世界以外のモノを召喚してしまう物に成り代わって仕舞ったのだ。
何と不運な事か。
その偶然にAは巻き込まれたのだ。
Aは溜め息を思わず吐き出してしまう。
「あら、溜め息なんて吐いたら折角のビューティフェイスが台無しよ?
わ た し が、良くしてあげようか?」
Aが声のする方へ顔を向けると、そこには舌舐めずりをした変態_いや、サキュバスと呼ばれるモノだろうか。
悪魔の様な角と尻尾を持ち、際どい服装をしているから決め付けの様なモノだが…。
「…貴方女性何ですよね?」
怪訝そうな顔を向けているAに、慣れたものだと少し諦め掛けた顔をする彼女は偏見の中でずっと生きてきたのだろう。
然し、彼女は敢えて不思議そうな顔をしてAを見る。
「?えぇ、そうよ。
女同士でも男同士でもセ(ピー)は出来るんだから問題無いでしょ?」
「違いますよ。…よ、夜の、営みでは無くてですね」
頬を少し赤らめ、ごほんと咳払いをしたAに尚も不思議そうな顔を向ける
彼女を見れば大体の人物、モノは堕ちる。否、最初は否定していても流されて堕ちるのだ。
だからこそ、恥じらうように話し出したAも流されるモノのだと思っていた。
「その格好では風邪を引きます。
私、中に未だ羽織を着ているので之を着て下さい。」
差し出された手には彼女が先程まで着ていた鼠色の羽織が畳まれた状態で存在した。
受け取らない限りその手を下げてはくれないのだろう。Aは、じっと彼女を見ていた。
「…初めてよ。
私の事を見て顔を歪めて服を着せようとするモノなんて…ね」
彼女は一筋の涙を流し、羽織を羽織った。
その羽織の端には二匹の白い蛇が優雅に這っている様な刺繍が有った。
「私はサキュバスよ、名前なんか無いわ。
貴方は何て名前なの?」
嬉しそうに話す彼女にAは笑顔で話す。
「私はAと申します。
此方には不審者のせいで来てしまいました、蛇人間です。何卒宜しく御願い致します」
「ねぇ、A姐さんって呼んでもいい?」
少し恥ずかしそうに、自信なさげに話す彼女にAは…。
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無自覚サイコパス(プロフ) - 紅蘭さん» コメント有難う御座います。速度が余り変わっていませんが、頑張っていきたいと思います。これからも、この作品を宜しく御願い致します。m(*_ _)m (2018年2月4日 13時) (レス) id: d954a9a9d2 (このIDを非表示/違反報告)
紅蘭(プロフ) - 更新楽しみに待ってます(*≧∀≦*) (2018年2月4日 1時) (レス) id: c067e04ee5 (このIDを非表示/違反報告)
黒猫 - 面白いです!更新楽しみに待ってます! (2018年1月18日 18時) (レス) id: 04cf0d7a4d (このIDを非表示/違反報告)
無自覚サイコパス(プロフ) - 黒猫さん» コメント有難う御座います。頑張って更新速度を上げようと思います。これからも、この作品を宜しく御願い致します。<(_ _)> (2018年1月14日 19時) (レス) id: d954a9a9d2 (このIDを非表示/違反報告)
黒猫 - 更新楽しみに待ってます(*^_^*) (2018年1月14日 15時) (レス) id: 04cf0d7a4d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:無自覚サイコパス | 作成日時:2017年10月29日 23時