シータモドキ＝ゲロモブ ページ13
「ちょ、何で!?」
混乱した声を出すムマだったが、彼女の下敷きになった異界の者や人間が、呻き声を上げているのを聞いて直ぐに其の場をそそくさとブラッドを引き摺り乍、逃げた。
「え、お前…え？」
白目を剥いて引き摺られているブラッドを近くの人気の無い墓地へと連れ込む。今も尚、混乱しているムマは彼を棄てて、宙を浮いた。
「……確か彼奴が居たのは」
そう言い掛けて、自分が迷っていた事を思い出したムマは力無くブラッドの元へと戻って来た。そして、ブラッドの襟を掴むと
「どっせい!!」
「ぐふぉあ」
Aに教えて貰った不審者撃退法である背負い投げをブラッドにした。
突如、地面に叩き付けられたブラッドは痛む腰を撫で乍、フルフルと震える体に鞭打って、ムマを恨めし気に睨らんだ。
そして、ブラッドは周りをキョロキョロと見渡した後、不思議そうな顔をする。
「は？何で淫魔ヤローと一緒にいるんだ？」
「そりゃこっちの台詞だわ。何で空から落ちて来るの？シータなの？
そんな田舎育ちらしいシータですら、飛行石を持ってからやってるのよ？アンタもそれくらいの配慮を周りにしたらどう？」
そんな彼に捲し立てる様に物申すムマは最近、日本の文化にハマっているのか、夜中に見るのはジブ○作品ばかりだ。
元ネタを知らないブラッドからすればシータが誰なのかですら分からないし、飛行石と呼ばれるモノも分からないのだから頭には疑問符が飛び交っている。
「……誰だよシータ。何だよ飛行石って」
「シータはパズーの女よ。飛行石はその名の通り浮くのよ……多分」
言い方と説明に語弊が有るが、粗方理解したブラッドは呆れた目をムマに向けるのだった。
「取り敢えず、姐さん探そうぜ」
ムマは、不服そうに頷いた。
其れを見たブラッドはフラフラとし乍も、空中で辺りを見渡した。
そして、ある方向を向いて固まるが、直ぐにムマに指を差した方向にいる人物を見る様に正した。
「…ってか、アレ姐さんじゃね？」
「マジで!?
姐さーん!!怖がっだよー」
凄まじい脚力で飛び上がり、力強い羽力(？)でAと思わしき人物へと一直線に向かうムマ。
其れを呆れた顔をして見届けたブラッドは地面スレスレを飛び乍、ムマを見失わない様に付いて行った。
然し、直ぐにムマはピタリと空中で停止した。
「…？淫魔ヤローどうし」
「ぁ……ぁあ。ね、姐さんが……」
何とか追い付いた彼が問うと、Aの少し後ろをムマは指を差した。
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無自覚サイコパス(プロフ) - 紅蘭さん» コメント有難う御座います。速度が余り変わっていませんが、頑張っていきたいと思います。これからも、この作品を宜しく御願い致します。m(*_ _)m (2018年2月4日 13時) (
レス) id: d954a9a9d2 (このIDを非表示/違反報告)
紅蘭(プロフ) - 更新楽しみに待ってます(*≧∀≦*) (2018年2月4日 1時) (レス) id: c067e04ee5 (このIDを非表示/違反報告)
黒猫 - 面白いです！更新楽しみに待ってます！ (2018年1月18日 18時) (レス) id: 04cf0d7a4d (このIDを非表示/違反報告)
無自覚サイコパス(プロフ) - 黒猫さん» コメント有難う御座います。頑張って更新速度を上げようと思います。これからも、この作品を宜しく御願い致します。<(_ _)> (2018年1月14日 19時) (レス) id: d954a9a9d2 (このIDを非表示/違反報告)
黒猫 - 更新楽しみに待ってます(*^_^*) (2018年1月14日 15時) (レス) id: 04cf0d7a4d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：無自覚サイコパス | 作成日時：2017年10月29日 23時
