迷子の姐さん ページ11
「返事して、姐さーん!!」
誰にも気付かれていない事を良い事に、ムマは大声でAの名を叫ぶ。
そんなムマにブラッドは態とらしく溜息を吐いた。
「はぁ、抑々淫魔ヤローが年甲斐も無く需要のねぇ、でけぇ熊の所に行くからこんな事に……」
「はぁ？私が悪いって言いたいの？」
ブラッドを睨み付け、ムマは怒りで顔を赤く染める。
「当たり前だろ」
嘲笑う様に鼻で笑ったブラッド。
先刻、姐さん捜索の為に協力しよう。等と言っていたのだが、直ぐに喧嘩勃発。
之が彼等の当たり前(日常)だから仕方ないのかも知れない。
そして……
ﾄﾞｺｫｫｫｵﾝ
「「 」」
突如、空から巨大なクマムシに似た(キモイ)生物が落ちてくると云うのが、此処＿HLでは当たり前(日常)なのだ。
「「ンな事を解説してる場合じゃ ねぇだろ!!/ないでしょ!!」」
喧嘩をしながらも器用に(キモイ)生物避けて、Aを探す彼等はきっと………。
「無理だろ！俺ら戦闘能力皆無だぜ!?」
「姐さーん!!マジで助けて姐さんー!!」
………彼等はきっと。
「ってかキモくね？触手みたいなの出てるけど」
「ギャー!!涎がコッチに飛んで来てる！」
……、救世主を求めている。
(キモイ)生物は、手から無数に伸びる触手を巧みに使い、HLにいる人々を巻き上げ食べる。
空中を猛スピードで逃げる彼等の下には逃げ惑うHLの人々の中に一人、(キモイ)生物を待ち受ける様に立つ者がいた。
「斗流血法・血剣ノ壱 焔丸」
そう言うや否や、その者は(キモイ)生物に斬り掛かった。(キモイ)生物を一刀両断した彼を茫然と見つめる悪魔二人。
「………人間ってあんなに血を出して大丈夫なの？」
ムマの言葉にブラッドは答えなかった。否、答えられなかった。
「ｳｯﾌﾟ……うぉえぇぇぇえぇ」
「ｷﾞｬｱｱｱｱｱｱｱ、いきなり吐かないでよ!!」
口を手で覆ってフラフラと裏道に入り、地面に降りたブラッドは、その場で嘔吐した。ある意味大惨事である。
「ｳﾞｯ」
血を見ただけで、未だ血色の悪い顔で壁にもたれ掛かるブラッドは、どう見ても吸血鬼には見えなかった。
「俺はもう無理だな。淫魔ヤロー、姐さん探して来てくれ。俺は此処で待ってる」
又、吐きそうなのか手で口を抑えて言った彼にムマも憐れみの目を向けた。
「マジか、お前そんなに血が駄目なのか、液体も個体も駄目なのか。
まぁ、姐さんは探して来るから、それまで其処でくたばっててよ」
ムマはそう言って飛び立った。
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無自覚サイコパス(プロフ) - 紅蘭さん» コメント有難う御座います。速度が余り変わっていませんが、頑張っていきたいと思います。これからも、この作品を宜しく御願い致します。m(*_ _)m (2018年2月4日 13時) (
レス) id: d954a9a9d2 (このIDを非表示/違反報告)
紅蘭(プロフ) - 更新楽しみに待ってます(*≧∀≦*) (2018年2月4日 1時) (レス) id: c067e04ee5 (このIDを非表示/違反報告)
黒猫 - 面白いです！更新楽しみに待ってます！ (2018年1月18日 18時) (レス) id: 04cf0d7a4d (このIDを非表示/違反報告)
無自覚サイコパス(プロフ) - 黒猫さん» コメント有難う御座います。頑張って更新速度を上げようと思います。これからも、この作品を宜しく御願い致します。<(_ _)> (2018年1月14日 19時) (レス) id: d954a9a9d2 (このIDを非表示/違反報告)
黒猫 - 更新楽しみに待ってます(*^_^*) (2018年1月14日 15時) (レス) id: 04cf0d7a4d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：無自覚サイコパス | 作成日時：2017年10月29日 23時
