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五話『河原にて叫ぶ愛』 ページ5

「愛してるよアリスゥゥゥゥゥゥゥ!!!!」


「いや、物凄く五月蝿いのだけど」



――――出落ち。
河原で愛を叫ぶ成人済み男性(金髪碧眼)。

二人は国木田の堅苦しい調査から逃げ、太宰の要望により良い川(太宰曰く)にやって来た。



「確かに良い川だね、治。でも私は入水に興味が無いから何とも云えないかな」


「矢張りルイスもそう思うかい?良い川だよね、ッて事で逝ってくるよ」



突っ込み不在の恐怖。
何故この二人はやり取りが出来ているのだろうか、と疑問に思う方もいるだろう。

正解はこの二人が常識外れな人間だからである。以上。

今にも語尾に星(マーク)が付きそうな勢いだが、その勢いは止まることを知らぬまま太宰は川に飛び込んだ。

その光景をわ〜、と微笑ましい表情で見届けるキャロル。もう『駄目だ此奴等早く何とかしないと状態』である。

そんなぶっ飛んだ奴等を追い掛けて来た国木田が、キャロルの一歩背後で立ち止まる



「………」



―――運悪く、太宰の入水場面(シーン)を見届けているキャロルの現場と遭遇してしまったようだ。

傍から見れば『何でお前見てんだよ』と云いたくなるこの現場と、遭遇してしまったのである。


国木田の胃腸と頭に痛みが走る。
この二人の為だけに痛めている。


キリキリと痛む胃腸を抑え、如何にこれから先予定通りに事を運ぶかを考えている。

哀れな国木田よ。他作品でも大体太宰と夢主に振り回されるか夢主に同情されているかのどちらかだが、どちらにせよ彼の胃腸と頭が休まることは無い。

―――何とも不遇な立場である。国木田独歩よ。



「あっ、独歩。よく此処だって分かった……」


「さっさと太宰の木偶を探せ!!」


「アッハイ」



この作品でも彼の胃腸が治ることは一生無いだろう――――。

六話『運命的な出逢い』→←四話【人生万事塞翁が虎】



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ヘルパー(プロフ) - 及川さん» ありがとうございます!私も正直何書いてるんだろうと思いつつ勢いのままに進めてます!w応援ありがとうございます!お応え出来るよう頑張ります! (2018年4月4日 15時) (レス) id: ee09beb631 (このIDを非表示/違反報告)
及川(プロフ) - 見たことのない書き方ですごい魅力的でした!!更新頑張ってください!影でひっそり見てますねw (2018年4月4日 15時) (レス) id: baff135399 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ヘルパー | 作成日時:2018年4月4日 12時

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