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不破「辻峰？」
A「貴方と同い年です、九条朔也という名を聞いたことありますか？」
不破「あークラスは違うけど聞いたことある」
A「あの男とは犬猿の仲といいますか……目があえば口喧嘩です」
不破「意外、九条ちゃんって喧嘩とは無縁の人だと思ってた」
不破はAのイメージが少し崩れた
二階堂「お待たせしましたご注文の品です……不破、Aに変なこと吹き込んでないだろうな？」
パンケーキとコーヒーを運んできた二階堂は不破にズイッと顔を近づけた
不破「しねぇよ、九条ちゃんの親戚の話してたんだよ」
二階堂「親戚？……あぁ」
二階堂も考えた後親戚が誰か思い出し相槌を打ち仕事に戻った
不破とAは会話も混ぜながらパンケーキを食べた。Aは二階堂を待つという不破と別れ会計を済ませた後親戚の家に向かった
「お待ちしておりましたA様」
Aは後ろに女中を連れて庭へ歩き出すと木の上で器用に座る朔也の姿が見えた
朔也「やっと来た、相変わらず憎たらしい顔をしてるな」
A「そこから引きずり降ろされて頭打ちたい？」
朔也「おまえを上から見下ろすのが面白いのに」
A「つまんない男」
朔也「あ？」
会って早々喧嘩勃発する2人に長い間働く女中はまたかという顔をし、新入りの女中はアタフタし始める
朔也「脳みそ貫き取って鑑定家に見せてやろうか？腹黒女」
A「心臓を抉り取って闇医者に無料提供してあげるわ外道男」
「あ、あの！喧嘩はお止めください！」
朔也「あ？」
A「は？」
果敢な新人女中が声をかけるも鬼の血相をした2人に睨まれ口から魂が出そうだ
A「半年に1度の会合に顔を出さないで喧嘩？呆れた」
朔也「あんな堅ッ苦しい場所に居てられるかよ、自由が1番」
A「貴方は自由すぎるのよ」
未だに喧嘩のほとぼりが冷めない2人を少し離れたところで見守る女中たちは小さな声で会話する
「あの2人仲悪いんですね」
「まぁ良いとは言えないわね……けど似てるところもあるのよ」
新人女中にこう答えた。「まっすぐな人が苦手なところ」だと……
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作者名：奏 | 作成日時：2023年2月6日 10時
