再会 3O ページ30
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side.晴
「 さあ、やっと着いた。急いでお茶の準備を。」
すげえ、すげえ、すげえ…!!
これは幻か??
ここに来てあまり喋らなくなったAは突然にして口を開けた。
『 ……あの、私はここで失礼を 』
晴 「 何言ってんだお前、二度とねえチャンスだぞ 」
『 ……ごめん、でも私にはここに居る資格ないの 』
晴 「 は? 」
………何だよ急に。
いつもはそんな事言う奴じゃねえのに。
『 私が英徳に居なきゃいけない理由は晴達とは全然違うから 』
晴 「 え?」
『 ほんとは黙っていようと思った 』
……凄く嫌な予感がする。
言ってほしくない。聞きたくない。
でも気になる。
『 けど、晴があんなに真っ直ぐに話してくれたのに失礼だなって…… 』
晴 「 …A? 」
泣きそうな彼女の名前を呟き、そっと近づいた。
いきなりどうしちゃったんだよ、
.
『 ………私ね、婚約者が居るの 』
" 婚約 "
その言葉に分かりやすいくらいに身も心も反応した。
………そーいえばこの前もそんなこと言ってたな。
『 それで、その婚約には条件があって、』
『 その条件はこの1年間だけ英徳に居続けること。 』
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『 …………そしたらね。アメリカに戻って結婚するの、健人くんと。』
鈍器で頭を殴られたような痛み。
息をすることすら困難で、何も考えれなかった。
は?アメリカ?結婚?
何のことだよ。追いつかねえよ。
……帰ってきたばっかじゃねえか。
どうしても認めたくない自分にも腹が立って。
『 とにかく、この1年間英徳から追い出さないで下さい、お願いします 』
…あれ、なんだこれ。
言葉が出ねえ。
彼奴とAが結婚?
頭を上げたAは謝って逃げるように背を向けていく。
何も言わず佇む俺。
何も言えなかった。
…待て、行くなっ、
くっそ、出ろよ、声…!
晴 「 ……A!」
振り向きざま不安そうにこちら見る彼女の瞳は揺れている。
晴 「 お前、ダッセーな。」
晴 「 アメリカに行ったと思ったら、寂しくて男作りか。プライドとかねえのかよ、」
やべ、止まんね、
晴 「 っひっでぇ人生だな…悲惨すぎ。」
アイツの顔、見れねえ……
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作者名:ゆんまる。 x他1人 | 作成日時:2018年4月19日 18時