浜田に来た少女は知っている

20,公園で ページ26

数分後、私がブランコに座っていると走る足音が聞こえた。

その足音の正体はアユだった。

「アーヤ、大丈夫だった？」

そう言っているアユはなんと無傷っ！

「うん。大丈夫。アユが無事でよかった！」

「アーヤが笑顔で出迎えてくれてよかったっ！」

「つけていたのって誰だったの？」

「顔はよくわかんなかったけど、身長的に私達と同じ年代。９人いた。まぁ、鳩尾殴って、回し蹴りで一瞬だったけど。」

すごいな。

「とりあえず、和臣に報告しとく。その探偵チームに事件として取り上げてもらおう。」

ってことは、明日の塾の帰りは若武達が待っている可能性が高いよ。

大変だっ！

「とりあえず、アーヤを家に無事に送り届けるよ。」




家についた。

「彩！遅くまで何してたの！心配したのよ‼」

「ごめんなさい。」

「すみません。ちょっと帰りに絡まれまして、いろいろあったんです。まぁ、アー─彩さんが無事に無傷で帰ってこれたので許してください。」

「わかったわ。あなたも早く家に帰った方がいいですよ。親御さんが心配してらっしゃるでしょう？」

「…………はい。じゃ、アーヤ、また明日ね！」

「うん、アユ、また明日！」



あのとき、アユの瞳が哀しく光ったのは気のせいでしょうか。

亜依香time→←19,つけられている

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