3皿目 ページ3
You side
蘭はすっと握手を求めて俺に右手を差し出す
その手は微かに土の匂いがする
『蘭は土仕事とかすんのか?』
rn「え、どうして?」
『土の匂いがする』
rn「…すごいねA。いつも匂いがしなくなるまで洗ってるのに」
『俺は鼻と舌が良いんだ』
rn「へぇ。それはすごいや」
握手に応えようと右手を差し出すと、蘭は嬉しそうに俺の手を握った
ぐぅ〜〜〜〜〜
『へ?』
rn「あ、ははは…恥ずかしいな」
蘭は恥ずかしそうに頬をかく
『腹、減ってんの?』
rn「朝ちょっとバタバタしててね」
『そうか…』
俺は腰に付けた布の中身を蘭に向ける
rn「え…くれるの?」
『俺そんなに腹減ってないし…朝食べてないとか結構辛いだろ』
rn「ありがとう。なにかな…」
蘭は嬉しそうに布を取って中身を確認する
rn「え」
『?』
rn「これって…」
『ライスボールだよ。この村の主食は小麦だけど俺は断然、ライスが好きd』
蘭はフルフルと目を震わせながらライスボールを手に取り涙ぐみながら口に運んで行く
『お、おい蘭?大丈夫か…?』
rn「まさか…ここでおにぎりが食べれるなんてなぁ。。」
オニギリ?
どこが鬼なんだ??
嬉しそうに食べる蘭の邪魔をしたくなくて俺はそのまま蘭が食べ終わるまで待っていた
rn「ごちそうさま。A」
『ん』
rn「それにしてもなんでAがこの穀物を知っているの」
『俺の村は農業が盛んだからな』
rn「それにおにぎり…ライスボールの調理法なんて」
『あぁ、運びやすいようにそうしてるだけ。あと…持ちやすいからだな』
rn「ねぇ、A」
『ん?』
蘭はまたニコリと微笑んで俺の方を向く
rn「料理人に興味はない?」
何を言い出すんだ
俺の答えは勿論
『ない』
この一択だ
rn「…え、なんで」
『努力しなきゃいけない職業なんてこっちから御免だな』
俺は努力が嫌いなんだ
草の上に寝っ転がり伸びをする
rn「Aは努力が嫌いなの?」
『あぁ、大っ嫌いだ』
rn「そっか…残念だなぁ」
『??』
rn「Aならきっと一流の料理人になれると思ったんだけどな」
本当にコイツは何を言い出すんだ
『…』
rn「今度城で新しい給仕、料理人の面接があるのは知ってる?」
『初耳』
rn「…来てよA」
『は…お前、城の関係者かよ』
rn「さぁね。おにぎり、ごちそうさま」
『行くのか?』
rn「うん、またねA」
絶対、城に来てねと蘭はそう言って去った
『勝手なヤツ…』
俺は大きなため息を一つ吐いた
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かなた(プロフ) - 夢主くんみたいに、美味しい料理をささっと作れちゃう人って尊敬します！新たに料理人候補が2人でてきましたね〜 夢主くんは面接に受かることができるのか、とっても楽しみにしています(*´ω`*) 更新頑張ってください(*´ｰ｀)ゞ (2019年11月22日 5時) (
レス) id: 92386971e2 (このIDを非表示/違反報告)
スラン(プロフ) - これ腹減ってる時に読むとアカンやつですw晩飯前に読んでてめっちゃ腹減ってご飯2回おかわりしてしまったwww (2019年11月3日 1時) (レス) id: 9adae06b08 (このIDを非表示/違反報告)
甘党犬(プロフ) - 西園寺 さじさん» 長文コメ＆アドバイスありがとうございます!!!ですよね…情景描写あんまり掴めてなかったですよね。。もう少し工夫して書こうと思います!!!これからもこの作品をよろしくお願いします!!!!! (2019年10月26日 11時) (レス) id: 63326892d0 (このIDを非表示/違反報告)
西園寺 さじ - 丁寧でとても素敵ですね！ただもう少し情景描写が欲しいかなと…。今のままでも十分素敵で満足出来る肉厚な作品となっていますし、自分も未熟者で言えたことではないんですが、もっともっと素晴らしい作品になっていただきたいと思いまして！更新頑張ってください！ (2019年10月22日 16時) (レス) id: 8be9f99a12 (このIDを非表示/違反報告)
甘党犬(プロフ) - アクトレモンさん» なんとッ?!面白いですとな?!ありがとうございます!!!! (2019年10月10日 19時) (レス) id: 63326892d0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：甘党犬 | 作成日時：2019年9月21日 20時
