接し方No.20 ページ21
私の手に当たったボールは小さくトントン、という音を出して再びコートの方へ転がっていった
「ヒィ……痛てぇ」
さすが3大エース
ジンジンと痺れる手を軽く振りながら、後ろの1年生の方を見る
突然の事に驚いたのか、1年生集団は目を見開いて私を凝視していた
そんなに見つめられたら照れちゃう
いや、同性相手に照れちゃうはキモイな
とりあえず、しっかりと1年生を見据えて口を開く
「私はね、好きでマネージャーやってるわけじゃあないの。あそこのデカブツ2人に引き込まれたのよ」
「デカブツとはなんだ」
「俺と若利のこと」
「そうか」
後ろの2人の会話を無視して、1年生に続けて言葉を投げかける
1年生は私の言葉に畏怖したのか、目を泳がせながら俯いた
「まだ何も知らないあなた達に教えてあげる。バレー部を見守る上での暗黙のルール
『マネージャーには決して口出しをしない』」
『知らない?』と前の子達に聞くと、知らないと言わんばかりに首を振った
まぁ、知らないだろうな
このルールを知るのは、先ほどのように私に口出しをして数日後
先輩に呼び出しを喰らってからのこと
はぁ……とため息をつくと、1年生達は私に怒られるとでも思ってるのか、それとも他の先輩に呼び出されると思ってるのか
さっきよりも目がフラフラと動いている
私は集団の1番前、中心になってブーイングを飛ばしていた女の子に手を伸ばす
いきなり伸びてきた私の手にびっくりして、その子はギュッと目をつぶった
「私は何もしないよ。うちのバレー部を応援してくれてありがとう」
クシャクシャとその子の頭を撫でると『す、すいませんでした!』と言ってバタバタと去っていった
そして聞こえる黄色い声援
「きゃあ!A様ァァ!!」
「ホンット!イケメン女子よね!」
「抱かれたいわ!」
おい、最後
フラフラと瀬見達の方へ戻るとニヤニヤと天童が笑っていた
「イケメン!」
「死ね」
「ふぁっ!?」
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堕天使☆(プロフ) - 変人です!さん» ありがとうございます!つ、疲れが消えた!?そこまで言ってくれて感激です!これからも頑張ります!! (2016年11月27日 8時) (レス) id: 160ac44d52 (このIDを非表示/違反報告)
変人です! - サイコーです!! 日々のストレス&疲れが、一気に消えました! これから、頑張ってください!! (2016年11月27日 1時) (レス) id: e23e493c1e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:堕天使☆ | 作成日時:2016年10月17日 16時