【番外編】かんざし ページ34
◤◢◤◢注意◤◢◤◢
ここからは番外編になりますので時系列が異なります
『煉獄さん!!』
会う度に笑みを浮かべ走りよって来る彼女はどこの女性よりもうつくしかった。
『今日も素敵ですね!!
日に日に格好良さが増して好きです!!』
「相変わらず六鬼少女は元気だな!
それよりももうすぐで夜になるが何か必要なものはあるか?」
『相変わらず無視が凄いですね!そこも愛してますよ!!
で、必要なものですか?私は無いですけど煉獄さんは何かありましたか?』
こてんっと首を傾げる彼女
その動作によって髪の毛もサラリと流れ落ちる。
少しの事でさえ愛おしく感じてしまう。
愛を告げる彼女の言葉を無視するのは、嫌いな訳では無い、大切だから答えることをしないだけだ。
しかし、そんな気持ちも彼女の瞳の前ではバレバレなんだろう。
いつかはこんな気持ちを彼女に伝えたい。
まだ時間のある今に思い出を作ろうと思った。
「少し、歩こう」
『散歩ですか!?いいですよ〜』
ぱぁっと花を咲かせる彼女を見てはクスリと微笑んだ。
ただの散歩じみたものなのにこうやって喜んでるのは君だけだろう
そう思いながら、2人で街中を少し歩いていれば、彼女の目に何かが留まったのか、足を進めるのをやめてはそちらの方をずっと見ていた。
彼女の目の先には簪を並べていた小間物屋
そこには一際目を引く銀色のの枝に金の色をした桜の形をした不思議な簪が置いてあった。
彼女はこれを見ていたのであろうか、、
「少女、もしかして___」
『いや!物珍しくて見てただけですよ!!』
俺の言葉を無理矢理さえぎってまで否定した。
六鬼少女は、そう言いながらも「けど少しだけ見てもいいですか」とモジモジして言っては了承を受けると目を宝石のように輝かせながらその簪しか見ていなかった。
うん。
、、、欲しいのだろうな。
「しかし、かなり凝った簪だな」
『そうですよね、その分高そう〜』
少女はそう呟きながら簪の値札を見ていたら、
奥から小間物屋の店主であろうか、齢60位のお婆さんが
暖簾をめくって出てきた。
「あんたら、その簪が欲しいのかい?」
『ひぃっ!!』
その店主に気づかなかったのであろう、肩を大きく揺らし、少女は店主の方を向いてはそーっと簪から体を離す。
『い、いえ!!!全く!!全くもって興味無いのでここで失礼します!!!!!』
あまりにも値段の額と店主の現れに怖かったのだろうか、六鬼少女は俺を置いて走り去って言った。
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作者名:ハクリン☆(中二病JC) x他1人 | 作成日時:2019年8月3日 22時