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不機嫌だがそこに居座る人間だ ページ16

『はぁ』

「A、大丈夫か?」

『あー、大丈夫だよ、炭治郎』

実際言えば大丈夫でも無いし、今君と顔を合わせたくもない。ただの八つ当たりじゃないか、やめようと思った時に肩をとんとんっと叩かれてはそちらの方を向く。

「ねぇ、言っていいかわかんないけど……
炭治郎に怒ってない?いや、むしろ嫉妬のような…」

『えー?は?』

「すっごい怖いんだけど、ねぇ!?
なんで可愛らしい笑みで声がそんなにド低音なの!?」

『叫ばないで、善逸、バレるわ。
って言っても、匂いでわかる炭治郎に隠しても無理か……』

「蝶屋敷を出て以降、音聞かずとも顔で分かるよ」

『ェ、本当?
多分着いたらわかるよ、うん』

にこやかに伊之助と喋る炭治郎をじーっと見つめた。
この子が煉獄さんの継子になる子か、私よりも先に。……私よりも先に、継子になるのかと思いながら
【無限列車】という場所に向かった。

そう、私はあの日以来、ずっと不機嫌だった。
仏頂面で帰ってくれば、にこやかな笑みを浮かべながら立腹しているしのぶさんに説教をされては余計に自分のイラつきは増していくばかりだった。
そのまま日をまたぎ、今の今へと引きずっているのだが、目の前の物を見て怒りなんて忘れてしまった。

『す、すごーい!!!!』

「こいつはアレだぜ、この土地の主…
この土地を統べる者、この長さ、威圧感、間違いねぇ……今は眠っているが油断するな!」

「いや汽車だよ、知らねぇのかよ」

これが汽車、言葉でしか伝えられてなかったがまじまじ見るのは初めてだった。
え?遠い任務の時どうしているかって?
そもそも遠い任務自体受け付けないから乗らないのだ。(鎹鴉をつけてないから任務自体、自分自身で探してはこなしているよ!)

「猪突猛進!!」

「やめろ恥ずかしい!!」

『2人ともそんな大きな声出すと余計目立つわ!』

「何してる貴様ら!!」

『やば!!』

「げっ!」

善逸と私は慌てては、ぽけっとする炭治郎、伊之助を引っ張っては車掌さんから逃げていく。
2人とも何故逃げるのか理解出来ておらず、その説明をすれば、少し理不尽だと思っているらしい。

『基本町中でも刀は出せないからね
取り敢えず、今は背中に隠しておこ』

「あ、そう言えば、“無限列車“っていうのに乗れば煉獄さんと会えるはずなんだけど、既に煉獄さん乗り込んでるらしい」

「その人に会うのかよ、じゃあ切符買ってくるから静かにしてるんだぞ」

『あ!善逸、私が行くよ』

気まずい合同任務な人間だ→←嫉妬?いや、敵対心を思う人間だ



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作者名:ハクリン☆(中二病JC) x他1人 | 作成日時:2019年8月3日 22時

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