Re:もう会うことのない君へ* (ページ13)

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『ニカ!!早く行こう！』

俺、なんでこいつと絡むようになったんだっけ。

どっちかというと、ジャニーズに女がいるなんて反対派だったし、仲良くなろうとも思わなかった。

｢なぁ…俺とお前ってなんでこんなに仲良くなったんだっけ？｣

『え？笑急に何言ってんの。置いてくよ～。』

今日はJrのレギュラー番組の収録。

学校で少し遅れてた俺らは、一緒にスタジオ入りした。

前に歩いてるA見て、なんで仲良くなったのかなーってずっと考えてた。

『あ、コード絡まってるので気をつけてください！』

『あ！機材倒れてますよ！』

準備中のカメラマンさんやスタッフさんに、挨拶しながらちょいちょいなんか突っ込んでるA。

そうだ、そういうところに惹かれたんだ。

少クラの撮影で、バックで踊ってる時、一緒転んで怪我したんだよね。

そしたら撮影終わりに隣にいたAがすぐ俺に近づいてきて、

『これ、使って。』

｢は？なんだよ｣

この時の俺はちょー尖ってたなー。

中一くらいだっけ？笑

しかも
女に話しかけられたから余計なんか腹立った。

『怪我、したでしよ？』

そういって絆創膏を渡された。

｢別にいらねぇよ。｣

絶対受け取らないぞって思って、すぐ着替えて帰りの準備をしに行った。

自分の荷物のある所へ行ったら、カバンの上に、絆創膏と飲み物が置かれてた。

すぐあいつだって気づいた。

余計なことしやがって…って、。

三日後くらいにレッスンでまたあいつを見かけたから、文句言ってやろうと思って、

｢おい。｣

って後から声掛けたら、

『あ、怪我はどう？治った？』

って俺の顔見た瞬間聞いてきた。

｢あ、うん…、治った、ありがとう…。｣

その時、素直にその言葉が出たんだよね…。

Aのバカ素直な行動に、俺もいつの間にか素直になってた。