第26話 ページ31
zm side-
夜、誰もいない食堂に座り、りんごを食べる。
俺はまだ、朝の事を整理できずにいた。
次のりんごを食べようと手を伸ばす。
りんごは無くなっていたようで、手には何も当たらない。
考え事をしていたら1かご食べてしまったようだ。
食堂の奥のキッチンに、追加のりんごを取りに行く。
zm｢はあ…！もう訳分からん……！｣
そう頭を掻きむしり、垂れ下がってきた前髪をかきあげる。
りんごを2つ程取ると、さっきまで座っていた席に戻った。
りんごを1つ手に取る。
むしゃくしゃする気持ちを紛らわすように、りんごに噛み付いた。
『あ……ゾム………。』
後ろから声が聞こえて振り返る。
そこにはAが立っていた。
俺が振り返ると焦ったように口を塞ぐ。
思わず声に出してしまったってとこだろう。
zm｢座れば？｣
ここで立ち去るのも変かと思い、座るように促す。
『うん。ねえ、りんご貰ってもいい？』
そう言って取ったのは青りんご。
次俺が食べようと思ってたんだけどな、なんて思いながら、優しい俺は｢ん、ええよ。｣と言ってやる。
すると思ったよりもAが喜ぶから、いい事をするのも悪くないな、と思った。
俺の隣に座ったAを見る。
zm｢なあ、A？｣
『んー？』
Aは目を合わせようとしない。
ただAのりんごを食べる音が響いた。
zm｢聞きたいことがあるんやけど、ええか？｣
『………良いよー？』
間があったのは気の所為だろう。こっちを見ないAに苛立つ。
zm｢なんでこっち向かないん？｣
『え？』
そう言って振り返るA。
心做しかさっきよりも、目が潤んでいる気がする。
zm｢それでな、聞きたい事やけど｣
『あ、……うん。』
また目線を戻すA。Aのりんごはもう無くなっていた。
zm｢Aって、りんご好きなん？｣
Aは、きょとんとした表情で俺を見つめる。
すると突然笑い出すA。
今度は俺がきょとんとした表情を浮かべる。
『何、聞かれるんかと……思った…！』
そう言ったAの目には涙が浮かんでいた。
(そりゃ、聞きたいことは山ほどある。)
俺は無言でAの頭を撫でる。
(でも、あんな顔されたら……聞きたいことも聞けんやろ………！)
突然の事に驚くA。その後、幸せそうな笑みを浮かべた。
(そんな……！嬉しそうな顔、せんといてくれ………！！)
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人格 12/????
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ザックザク(プロフ) - 夢みた猫さん» コメントありがとうございます！！読んでいただいて本当嬉しいです！！！元気になりましたwwほんとありがとうございます！！！ (2020年5月19日 14時) (
レス) id: 4500345d4c (このIDを非表示/違反報告)
夢みた猫(プロフ) - 更新ありがとうございます！私は初コメですが、楽しく読ませてもらっています！他の方にはなかなかない設定なので内容はなんとなくではありますが覚えているので大丈夫です！これからも楽しく読ませていただきますので、頑張りすぎない程度に頑張ってください！ (2020年5月16日 14時) (レス) id: 1ac7f0a6ed (このIDを非表示/違反報告)
ザック(プロフ) - かなとさんありがとうございます!気付きませんでした。 (2019年10月17日 20時) (レス) id: 4cb8e8b04b (このIDを非表示/違反報告)
かなと - オリジナルフラグをお外し下さい (2019年10月17日 20時) (レス) id: fca7c03b31 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ザック x他1人 | 作成日時：2019年10月17日 20時
