30話 ページ38
最後の音を弾き終わりそっと鍵盤から指を離す
ふぅ...と小さくため息をついたあと背後から大きな拍手が聞こえた
？「ピアノ、弾けたんですね！めっちゃ上手いです！」
何かを偽っているような甘ったるい媚びを売る声でそう褒めてくる
影で顔が見えなかったがこちらに近ずいてくることだけはしっかりと分かった
自然に身構える
？「うわわっ！身構えないでくださいよぉ〜」
「........」
私の前まで来た"彼"
ニコニコとしている顔に
細型なのにとてつもなく高い背
ふわふわな水色の髪が光に照らされてキラキラしている
「..........チーノさん」
ci「名前覚えていてくれたんですね！嬉しいです！」
"そんなこと思ってないくせに"
ﾋｭｯと口からこぼれそうになった言葉を抑える
.....確か詐欺師、だったけ
確かに人当たりは良さそうだし
根はいい子なのだろう
ただ人一倍警戒心が強い
だから、今でさえ小さいが私に対して殺意を向けている
これは.....困ったな
あの時部屋にこもってればよかった
1歩彼が私に近づいてくる
後ろに下がろうと思ったけれど間に合わず私は彼に腕を掴まれてしまった
ci「来てください！連れていきたいところがあるんです！」
ぐいっと引っ張られる
細い体に似合わないその強い力に少し困惑した
連れていかれたのは外......中庭だった
庭だというのにこんなにも広い庭
月の光に照らされて植物たちの影は美しく地面に染み付いていた
バラに囲まれた美しくも危なそうなベンチに連れていかれる
ci「ささっ！座ってください！」
彼に言われた通りベンチに座る
確かにここからの眺めは最高だ
....
.....
隣に彼が居なければ
ずっと私の方を見つめてくる彼に対して嫌悪感を抱いてしまった
「あの....なんですか」
ニコニコとしている彼に質問する
ci「...................................」
相変わらずニコニコしている彼に苛立ってしまう
「....要件があるならどうぞ」
ci「............ら.....す」
「....？」
ci「分からないんです」
ci「あなた、いやAさん」
さっきのような嘘の仮面を張りつけたような顔ではなく
自分の意思を貫いたような真っ直ぐな顔でこちらを見つめてきた
「.....わからないとは」
ci「僕、普段詐欺師として生きているものなんですが、大半の人の考えていることは分かるんです」
ci「だけれど、あなた....Aさん」
ci「僕はあなたの考えていることが分からない」
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るきあ(プロフ) - なおちゃんルートが良いんですけど投票…負けるな（泣） (2022年1月14日 0時) (
レス) @page35 id: e2065bbc2b (このIDを非表示/違反報告)
ネオ(プロフ) - コメント失礼します！私個人としてはにじさんじが読みたいです！よろしくお願いいたします。 (2022年1月5日 12時) (レス) @page47 id: 87cf425ade (このIDを非表示/違反報告)
チヒロ(プロフ) - 西園寺麗奈さん» コメントありがとうございます！文ストですね！票に入れておきます！！！！ｺﾒﾝﾄｱﾘｶﾞﾃｪ⤴︎ ⤴︎⤴︎ (2022年1月5日 11時) (レス) id: d9d34f6376 (このIDを非表示/違反報告)
西園寺麗奈(プロフ) - 初コメ失礼します！いつも応援させていただいております…！個人的には文ｽﾄが読みたいです…よろしくお願いします！ (2022年1月5日 11時) (レス) @page47 id: 187d02f989 (このIDを非表示/違反報告)
チヒロ(プロフ) - ちょい遅くなりましたがアンケート終了させて頂きます！ (2021年12月16日 5時) (レス) id: d9d34f6376 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：人間 | 作成日時：2021年11月23日 11時
