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オスマン達はあと三十分位でこの食堂に着く筈｡
つまり俺は三十分以内にコイツ等をまとめなければならないという訳だ｡
「お前等なぁ!
コネシマはテーブルに手を叩きつけて言った｡
「シッマこそ､それは憶測やろ?」
そう言い煙草を吐く鬱｡
「それにH国の人間が全て悪い人間か､と言われると断言出来ない筈や」
天の紙面で表情を隠しているロボロが言う｡
「観光客という可能性が無い訳じゃ無い筈やけど?それはどうするん?」
シャオロンはロボロを睨み口を開く｡
「ない｡あの透き通った眼に嘘はなかった」
それを見たトントンは断固とした態度で言う｡
「論理的な事を聞いてんねやけど」
「挙動にも可怪しな所は無いっすよ?これでも論理的じゃ無いと?」
煽る様に言ったシャオロンに更にショッピが煽り口調で言った｡
そこで場は静まり､空気がギスギスと重くなっていってしまう｡
思ったより無理やな??!!
雰囲気のコイツ等を三十分以内に納得させるなぞ不可能だな!!!
「…私は妹さんになって良いと思います｡記憶を喪っているヤーデちゃんをこれ以上傷つける事ないですよ」
そこで初めて口を開くエミさん｡
唯一､温厚なオーラを出していて俺としては有り難い限りだ｡
「それはエミさんが記憶喪失やった同情からやろ?記憶喪失ってのもしんぺいさんが診ただけやし」
コネシマがまた言う｡
そして双方から殺気｡
「…俺をヤブ医者呼ばわりする気?」
「…記憶喪失は怖いんですよ?」
oh……
今まで黙って聞いていたしんぺい神も､温厚なエミさんも凄い殺気である()
何時もはこのギスギスが楽しいものだが､過去一番と言ってもいい位のギスギス具合には､俺も敵わない｡
仕方ない､最終手段だ｡
俺はインカムに指をあて操作する｡
『ん?どうしたんめう?』
繋げた先はヤーデ達と一緒にいるオスマン｡
「あー､オスマン｡実はこっちが荒れてきてな､お前も来てくれないか」
『全く……アイツらは俺が説得出来る､ゾムとヤーデはひとらんとオスマンに任せるゾ!
って言ってたのは､一体何処の何っペンめう?』
「うっ…め､面目ない」
呆れた様に言うオスマンに俺は言葉を詰まらせる｡
『…しょうがないめうね｡
俺も行くから少し待っとってくれめう』
「う､うむ」
オスマンは一つ溜息をついて通信を切った｡
これでどうにかなるだろう｡
胸糞の悪い空気の中､俺は祈る様に思った｡
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作者名：アンバ | 作者ホームページ：ないと思ったか！……ないんですよねぇ
作成日時：2020年12月30日 20時
