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「…幹部さん､人､多いよ…」
皆の自己紹介を聞き終わった私は思わず呟いた｡
「ワシらも多いと思うわ…w」
笑って言うのは《書記長》のトントンこと“トントン・コンピュテン”さん｡優しいよ!!
「他国は十人いませんしね」
茶髪に色素の薄い目を持つのは､《情報管理官》のエミさんこと“エーミール・ブーフ”｡“エミさん”は皆そう呼んでるからそうする事にした｡
「楽しけりゃ良いやんけ」
「せや!気楽に行こうや」
あと強そうな《戦闘兵隊長》の“コネシマ・ルスト”さんと､“シャオロン・ブリッド”さん｡明るい人たち!
「狂犬組はお気楽過ぎんねん!」
天の紙をつけた《臨床工学技士官》の“ロボロ・クライン”さん｡私もいんかむ?を貰えるらしい!
「やり過ぎて怪我するのはやめてほしいな」
空色の長髪を束ねた《最高医師》のしんぺい神さん｡私の身体の手当をしてくれたそう｡
「…ほんま､コネさんは煩すぎや」
眠そうな声の持ち主､《遠距離兵隊長》の“ショッピ・イロニー”さん｡まだ謎でよくわからない人｡
「覚えるんは大変やろなぁ…w」
前髪の長い男性､《諜報員兵隊長》である鬱大先生こと“ウツ・コンピュテン”さん｡トントンさんとは二卵性の双子らしい!
幹部さんは､ゾム兄やマンちゃん､ひとらんとチーノを含めて13人｡
今は居ないけど､兄さん､って言う《遠征兵隊長》の優しい人がいると聞いた｡次に帰ってくるのは2ヶ月後らしいから､早く会いたいなぁ｡
「さて､楽しい楽しい食事の時間としようじゃないか」
さっき皆に指示をしていた低い声の人は､この国の指揮者､《大総統》“グルッペン・フューラー”さん｡怖い見た目だけど､案外優しそう｡
皆､この人について行こうと思ったのかぁ…
威厳を持っていて頼もしいグルッペンさんには､何か惹かれるものがあるのは子供の私でも分かる｡
「ほら､ご飯が来たで」
ウキウキとした声で私に言うのはゾム兄｡
ガラガラとワゴンの音のする方向に目を向ければ､メイドさん達がたくさんの料理を運んできていた｡
仄かに香る､美味しそうな匂い｡
「ヤーデ､手のひらを合わせて……そう､でグルッペンの後に“いただきます”って言ってな」
周りを見るとみんなも手を合わせている｡
“いただきます”
声が揃い､みんな一斉に料理を口に運んだ｡
私も遅れて､ムニエルに手を伸ばす｡
ご飯は全部､あったかくて美味しくて､
やっと､心が休まった気がした｡
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作者名：アンバ | 作者ホームページ：ないと思ったか！……ないんですよねぇ
作成日時：2020年12月30日 20時
