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「…こんばんは」
眠たいせいで、いつもの様に冷たく返すことも出来ない
こんばんは、と笑う彼は、薄い羽織を脱いで、さっきまでオッパが座っていた隣の席に座った
JK「ライブツアー、終わりました」
カウンターテーブルに、両肘をついて前のめりになって、何かを求めるような眼差しを向けるジョングクさん
「あ、そうなんですね…お疲れ様です」
JK「えー?それだけですか?
僕、ここに来るのすごい楽しみにしてたのに」
そういって、唇に付いたピアス側の口角をクイッと上げるジョングクさん
色っぽいなぁ…カッコイイなあ…
それで、その言葉はずるいよ
「それはそれは…毎度ご贔屓にありがとうございます…」
JK「ヌナ、俺頑張ったよ?」
こてん、と少し首を傾げる
だから何?って冷たくしたいけど、出来ない。
これ以上、彼に冷たくしたくない。突き放したって、彼はどうせまた笑うだけなんだから
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そっと彼の方へ手を伸ばして、綺麗でツヤツヤな髪の毛を撫でる
「…お疲れ様でした」
それと、嫌いじゃない、という意味も込めて、少し微笑む
嫌いなんかじゃない…きっと、むしろ
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耳まで赤くなった彼を見ていられなくて、
空いている自分のもう片方の手で、自分の顔を覆う
何でこんなことしちゃったんだろう、子供じゃないのに
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作者名:ましろ。 | 作成日時:2022年7月1日 19時