010 からかって言った事は嘘じゃない ページ10
Aとの、通勤。
俺はこんな美人と通勤すんの初めてやわ。
大先生にこんなこと言ったら馬鹿にされんねんけどな。
俺に笑顔で話しかけてくる彼女は、とても可愛かった。
｢A、可愛いな！お前。｣
俺は思ったことは口に出てしまうタイプ。
まぁ、いきなりの言葉にびっくりしてるようで。
『ん？じょーだんだよね！？んふふ』
｢え？いや。普通に可愛いと思ったから言っただけやで？｣
冗談って誤解されるのかぁ…。
悲しいな。はい。
『あ。ありがとう？って言うのが正解なんかな？』
｢あはは！俺は付き合え言われたら付き合えるで？
Aは？｣
って何言ってんねん俺。
本心を口に出してしまったのかもしれないけど、ちょっとからかってみたかった。
『ふぇ！？会って2日…だ…よ…ね？』
｢せやけど、優しい子やしー。可愛いし。俺うるさいけど話しっかり聞いてくれるしー…｣
からかうつもりか、俺の本心を言ってるだけになってるやんけ。
『え。あ。そ、そうなの？』
Aは少し頬を赤くして、俺から視線を外す。
なんやねん。可愛いかよ。おい。
｢んふふふふ！｣
『なんやー！からかってたんかー！？』
｢まぁ、からかってんのは、2割やな。｣
『ん？じゃあ、8割は？』
｢え？本心言っただけやけど。
で？どうなん？俺と付き合えるん？｣
からかってんのか、マジなのか。
自分でもわかんないけど聞いてみたかった。
『え。あ。水島は、明るくて優しいしかっこいいと思う。けど、まだ会って早々やし。』
｢じゃあ、俺の事恋愛としてみれる？｣
『うーん…』
｢YesかNoで答えて。｣
『ごめん！駅着いちゃった！後で教えるで！じゃあ！』
くっそー。逃げられたぁー……！！
"明るくて優しいしかっこいいと思う"
って言って貰えて悪い気はせぇへんかな。
自分の気持ちに素直になれへんけど、多分俺はAの事、バリバリ 恋愛対象としてみれんねん。
なんなんやろな？ なぁ。みんなぁ！！
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作者名：めあり。 | 作成日時：2019年1月10日 0時
