春は新たな出会いの季節【探偵チームkz事件ノート】

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「A、どうだった？」
「俺様のプレーに圧倒されたか」
「うるせーバカ武」
「今日のナンバーワンは、最後の上杉のシュートだろ」


あれだけ厳しい練習のあとなのに、平気でいつもの雰囲気を取り戻しているみんな。

……すごく、かっこいいよ。

なんて、言えないんだけどね。


「俺たちシャワー浴びてくるけど、もうちょっと待てる？」
「ここ、暗くてあぶねーだろ。人がたくさんいる向こうで待ってろよ」


そういわれ、仕方なく移動することにした。
うわ、騒がしい……。




「お待たせ」


しばらくして、みんなが出てくる。


「わっ、若武くん！」
「黒木くんと、上杉くんと、美門くんも！？」
「すげーメンバーじゃん」
「あそこにいる女子、見たことあるような……」
「あぁ、櫻木さんでしょ？」


なるべく、まわりの女子はスルーしておこう……。
勝手に言わせとけばいいよね。
こういう女子って絡むと面倒くさいからな……。


「じゃ、帰ろーぜ」


自動的に、四人に送ってもらう形になった。



「……A、kzはどうだ？」


「あ、探偵チームの方な」と付け足して聞いてきたのは若武。


「んー、なかなか魅力的な仲間だなって思った。すごく楽しいよ」

「んじゃ、kz入団は正式にしてもいいな！？」

「私はそうなれば嬉しいけど……そこはみんな次第かな」


若武の勢いに飲み込まれそうになりながらも、そう伝えた。


「美門はどうなんだ？」

「俺は構わないよ。櫻木がどういう奴なのかわかってきたし、面白い関係も見えてきたしね」


面白い関係？

よくわからなかったけれど、黒木が美門くんの言葉で少し笑っていたから、そういう男子だけの話なのかなって納得した。


「じゃあ、アーヤ次第ってことになるけど……」
「立花が反対するって、考えられなくね？」
「確かにね」
「まぁ、アーヤには一応確認はとるが、とりあえず入団でいいよな！」


ちょっと強引な気もしたけど、私にしてはいい話だったし、嬉しいことだったから、素直に頷いておいたんだ。


「よし！じゃあ、歓迎会やろうぜ！」
「また演奏会か？」
「最近、事件以外でしか集合してないよね」
「事件を求めるなんて不謹慎だろ」
「まぁいいんじゃない？kzらしく、ゆっくり進めば」


懐かしいメンバーに新しい友達。

温かい仲間がいてくれること、変わらない姿で一年越しの再会が出来たこと、私って幸せ者だなって、改めて思った。


これからもっと楽しくなりそう！

これから【彩】→←3

作者のひとりごと(随時更新)

春編お付き合いありがとうございました！夏編は私が書きたかったお話てんこ盛りなので、なかなかまとまらずに苦戦中です……。気長にお待ちいただければ有り難く思います。それでは続編でお会いしましょう！

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